(27日、第106回全国高校野球選手権千葉大会決勝、市船橋1―2木更津総合=延長10回タイブレーク)
大一番でも練習通りに。そんな市船橋らしさを見せてくれた。
先発の工藤将祐(3年)が好投するも、打線がしめっていた。三回表いまだ0―0。1死走者なしで合津花道(3年)が左中間に三塁打を放ち、平野瞬来(しゅり)(3年)に打順が回ってきた。
三塁に走者がいる場合はゴロを転がす。何度も練習してきた。ここまでの6試合で市船橋の犠打は34。1点を確実に積み重ねるプレーは真骨頂だ。
自分は長打が打てるタイプではないと自覚している。だからこそ、練習の時から投球のどこをどういうスイングで打てばゴロが転がるかイメージしながら取り組んできた。監督のサインは「ゴロを転がせ」。練習通りの指示が出た。
2球目。打ち返した打球が高く上がったのを見て、一塁まで全力で走った。三塁線ギリギリのコースに「切れないでくれ」と祈った。その間に合津が本塁にかえり、待ち望んだ先取点となった。「少しでも工藤に楽に投げてもらいたかった」
敗れた結果には唇をかむが、「やるべきことはできた」。誇りを持って夏を終える。=ZOZO(田辺詩織)
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