先に2勝したチームがファイナルに進むWリーグのセミファイナル第2戦は7日、東京 調布市で行われ、初戦を制したデンソーと巻き返しを目指すENEOSが対戦しました。
試合は第1クオーター、デンソーが日本代表の赤穂ひまわり選手の得点などでペースをつかみ21対15とリードしました。
第2クオーターは、ENEOSが長岡萌映子選手の連続得点や身長1メートル93センチの渡嘉敷来夢選手の高さを生かした攻撃で反撃しますが、デンソーも日本代表の馬瓜エブリン選手のシュートなどで譲らず、デンソーが44対38と6点リードのまま前半を終えました。
第3クオーターはENEOSがゾーンディフェンスから流れをつかみ、日本代表の宮崎早織選手のドライブなどで5点差に迫りましたが、その直後に宮崎選手が4つめのファウルを吹かれてベンチに下がりました。
ENEOSが8点を追って迎えた第4クオーターでは、開始からミスが続き4分近く得点を挙げられなかったENEOSに対し、デンソーは日本代表の高田真希選手のスリーポイントや赤穂ひまわり選手の連続得点などで突き放し、82対66で快勝しました。
赤穂ひまわり選手は両チーム最多の24得点を挙げる活躍で、デンソーが2連勝で6年ぶりのファイナル進出を決めました。
粘りを見せたENEOSは主力選手のファウルトラブルと、フリースローの成功率が54.5%と低調で、追い上げることはできず、リーグ連覇はなりませんでした。
デンソー 赤穂ひまわり「今は悪い流れになっても立て直せる」
両チーム最多の24得点を挙げたデンソーの赤穂ひまわり選手は、「試合の途中で少し相手のリズムになりかけたときもあったが、やるべきことをしっかりやって、また自分たちのペースに持ってくることができたことがよかった」と試合を振り返りました。
そのうえで「これまでは相手のペースになったときに点数が離れていても、ずるずると追いつかれて最後の最後で負ける試合が多かったが、今は悪い流れになっても自分たちで立て直すことができるようになった。そういうところが2つ勝ち切れた要因だと思う」と今シーズンのチームの成長を口にしました。
また、16得点をマークした馬瓜エブリン選手は「試合の入りの部分はよかったが、相手はENEOSなので、絶対に拮抗したシーソーゲームになってくるとみんなに伝えていた。そういう展開になったときもみんな慌てずに、しっかりと自分たちのやるべきことを我慢してできたと思う」と昨シーズンのチャンピオンを破ったことに胸を張りました。
シャンソンが富士通に大逆転 8日に第3戦へ
Wリーグのプレーオフセミファイナル第2戦の第2試合は、レギュラーシーズン1位で先に1勝している富士通と、レギュラーシーズン5位のシャンソンが対戦しました。
試合は第1クオーターの立ち上がりから富士通がペースをつかみ、日本代表の林咲希選手のスリーポイントシュートなどで連続19点を挙げた一方で、厳しいディフェンスで開始から7分以上、相手に得点を許さず23対6と大きくリードしました。
対するシャンソンは第2クオーター、身長1メートル88センチのイゾジェ・ウチェ選手にボールを集め、オフェンスリバウンドからのシュートなどで追い上げて、30対35と一気に点差を縮めました。
第3クオーターはお互いに点を取り合う展開となり富士通が林選手や宮澤夕貴選手のスリーポイントなどで得点したのに対し、シャンソンはキャプテンの小池遙選手のシュートなどで食い下がり、富士通の8点リードで第4クオーターに入りました。
第4クオーターは、シャンソンがディフェンスからリズムをつかみ、残り5分余りとなったところで白崎みなみ選手のスリーポイントで同点に追いつきました。
その後、富士通が再びリードしますが、シャンソンはイゾジェ選手のシュートで逆転に成功し、残り1分半を切った場面では小池選手の3ポイントでリードを3点に広げました。
そして両チームが点を取り合いシャンソンの2点リードで迎えた残り1秒で、富士通が得た2本のフリースローのうち1本を外したため、シャンソンが最大19点差を逆転し、71対70で接戦を制しました。
シャンソンはイゾジェ選手が24得点10リバウンドのダブルダブルの活躍で、チームとしてもオフェンスリバウンドで相手を9本上回り、対戦成績を1勝1敗のタイに戻しました。
セミファイナルの第3戦は8日行われ、勝ったチームがファイナルでデンソーと対戦します。
シャンソン 小池遥主将「我慢して諦めなかった」
シャンソンのキャプテンの小池遥選手は「0対19とリードされた時は一瞬気持ちが沈んだが、諦めずに自信を持って、最後まで自分たちのプレーを徹底してやろうと思った。我慢して諦めなかったところが勝ちにつながった思う」と大逆転を演じた試合を振り返りました。
第4クオーターの同点の場面で決めた勝ち越しのスリーポイントシュートについては「きょうはスリーポイントが全然入らなかったが、あの場面は同点だったので思い切り打とうと思って打った。それがたまたま入っただけで、みんなが頑張った結果が、あのスリーポイントに出たと思う」と話しました。
そのうえで「あす勝ったチームがファイナルに進めるので、もう1回、気持ちを引き締めて、強い気持ちを持って自分たちのバスケットボールをして絶対にファイナルの舞台に立ちたい」と思いを口にしていました。
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