世界ランキング7位の日本は、予選リーグの初戦で世界1位のスペインに敗れ、第2戦は世界9位のブラジルと対戦しました。
序盤からブラジルにボールを持たれる展開が続く中、日本は、前半のアディショナルタイムにペナルティーキックを獲得しましたが、田中美南選手のシュートが相手ゴールキーパーに阻まれ、両チーム無得点で前半を終えました。
後半11分、ブラジルにカウンター攻撃でディフェンダーの裏のスペースを突かれてゴールを決められ、先制を許しました。
リードされたまま迎えた試合終了間際、途中出場の19歳、谷川萌々子選手がドリブルで相手のハンドを誘い、この試合2回目のペナルティーキックを獲得すると、キャプテンの熊谷紗希選手が冷静に決めて土壇場で同点に追いつきました。
さらに、その4分後、谷川選手が、相手のゴールキーパーが前に出ていたのを見逃さず、頭上を越える絶妙なロングシュートを決めて勝ち越しました。
日本は、2対1と劇的な逆転勝利をおさめ勝ち点3を獲得しました。
予選リーグ突破をかけて、今月31日の第3戦でナイジェリアと対戦します。
決勝ゴールの谷川萌々子「イメージできていた」
代表初ゴールが値千金の決勝ゴールとなった19歳の谷川萌々子選手は、相手のゴールキーパーが前に出ていた隙を突いてロングシュートを決めたゴールの場面について「試合前に父さんから『ブラジルのゴールキーパーは前に出てきていることが多いから思い切って狙っていけ』と携帯にメッセージが届いていたので、イメージできていた」と父親からのアドバイスがゴールにつながったことを明かしました。
初戦を落とした中、劇的な逆転勝利で貴重な勝ち点「3」を獲得したことについては「チーム全員がハードワークしてつかんだ勝利だと思う。けが人も出ているが、みんな本当にチームのために行動しているので、これからより一丸となって戦っていきたい」と話していました。
キャプテン熊谷「大きな勝ち点3 いい準備をしたい」
キャプテンの熊谷紗希選手は逆転勝利をおさめた試合について「チーム全員で諦めることなく、前に行き続けた結果、大きな勝ち点3を取れたと思う。チームのみんなに感謝したい」と振り返りました。
同点に追いつくペナルティーキックを決めた場面については「監督が任せてくれたので、望みをつなげられるように、チームの力になれるように蹴った。集中して蹴ることができてよかった」と話していました。
そのうえで第3戦に向けて、「この勝ち点3を無駄にしたくない。次も勝ち点を取って必ずリーグ突破できるようにいい準備をしたい」と意気込みを話しました。
池田監督「役割果たし逆転 すばらしかった」
なでしこジャパンの池田太監督は「タフなゲームになることはわかっていた。ビハインドになっても選手たちがしっかりと自分の役割を果たし、逆転してくれたのですばらしかった」と試合を振り返りました。
また、決勝ゴールを決めた谷川萌々子選手については、「短い時間で自分の持ち味を存分に発揮してくれたし、チームにとって勢いがつくいいゴールだった」とたたえていました。
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