沖縄県うるま市出身の幕内力士で西前頭12枚目の美ノ海(本名・木崎信志)が、名古屋場所千秋楽前日の14日目まで優勝争いに絡み、場所を盛り上げた。三賞は逃したが二桁勝利の10勝5敗。奮闘ぶりに家族や元チームメートは「立派」「まだまだ進化している」とたたえ、次回秋場所での活躍に期待を寄せた。
美ノ海を中学時代まで指導した叔父の木崎智久さん(61)=全国高体連相撲専門部部長=は「名古屋場所で沖縄の人たちをわくわくさせてくれた。優勝争いに絡むような取り組みをして立派だったし、よくここまで頑張った」とうなずいた。「今、彼は技的にも精神的にも充実している時期だと思う。また頑張ってほしい」と激励した。
母の木崎睦子さん(65)の元には、今場所で200人以上から応援のメッセージが届いたという。小中高、大学時代を含め「今まで皆さんに支えられてここまで来られた」と感謝。「本人が思うように一番一番、精いっぱいの相撲が取れたらいいと思う」と願った。
沖縄ガスの山城将吾さん(31)は、美ノ海と小学1年の頃からクラブのチームメートで中学、大学も共に稽古に励んできた。美ノ海について「小さい頃から負けず嫌いで、稽古が終わっても腕立て伏せを何回やると決めたら必ずやる人だった」と振り返る。
今場所は毎日テレビを見るのが楽しみだったといい、「10日目で負けたが11日目に会心の相撲で流れを取り戻した。まだまだ進化しているなと思った」と話す。今後も「遠い沖縄からたくさんの県民が応援している。けがをせず、頑張って」とエールを送った。
(社会部・當銘悠)
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