◇ブレイキン 見どころは
◇パリ大会の競技形式
注目
◆男子 注目はエースのShigekix
◆女子 2人の世界女王「AYUMI」「AMI」に注目
==競技日程==(日時は日本時間)
DJがかける音楽に合わせて、1対1で交互にダンスを披露し、技術や音楽性などを競います。選手たちは事前にどんな音楽がかかるかを知らされていないため、即興でどれだけ音楽に合わせたダンスができるかや個性を表現できるかも大きなポイントになります。
ブレイキンは主に4つの要素から構成されています。
▽トップロック:立ったままステップを踏む▽フットワーク:しゃがんで手をつき、足さばきを見せる▽パワームーブ:手や背中、それに頭などを使って回る▽フリーズ:音楽にあわせてピタリと動きを止める
ブレイキンは1970年代のアメリカが発祥で、ギャングどうしの抗争を暴力ではなく平和的に解決する手段としてダンスで競い合ったのが起源とされています。このためバトルの中では、対戦相手をあおったり挑発したりするジェスチャーが随所に見られます。
パリオリンピックには男女ともに16人が出場し、予選リーグでは4人ずつ4つのグループに分かれて2ラウンド制の総当たり戦を行います。そして、各グループの上位2人による決勝トーナメントからは3ラウンド制で対戦します。勝敗は9人のジャッジが5つの審査基準をもとに決めることになっています。
男子の注目はパリ大会で日本選手団の旗手を務めたダンサーネーム「Shigekix」。22歳の半井重幸選手です。スピードあるムーブと音楽との融合性、「ミュージカリティ」を持ち味に、世界選手権でおととしは銀メダル、去年は銅メダルを獲得するなど国際大会で抜群の実績を誇ります。過去2年の世界選手権ではShigekixとカナダの「Phil Wizard」(フィル・ウィザード)、アメリカの「Victor」(ビクター)の3人がメダルを分け合っていて、オリンピック本番でもこの3人を中心にメダル争いが展開されそうです。
このほかの日本選手は、石川県出身の19歳で急成長している「Hiro10」(ヒロト)、大能寛飛選手が出場します。
女子の注目はともに世界選手権を制した経験を持つ2人の日本選手です。3年前の世界選手権を制した41歳の「AYUMI」(アユミ)、福島あゆみ選手は多彩なオリジナル技を持ち、しゃがんで手をつき膝など足全体を使って見せる足さばきを得意としています。
過去2回世界選手権で金メダルを獲得している25歳の「AMI」(アミ)、湯浅亜実選手は1つ1つの動きが区切られない流れるようなダンスが持ち味でしゃがんで足さばきを見せる「フットワーク」や回転技の「パワームーブ」などすべての要素を高いレベルでこなせるオールラウンダーです。ただ、世界の若手選手のレベルも年々上がっています。去年の世界選手権でダイナミックな回転技を見せて優勝したリトアニアの17歳、「Nicka」(ニカ)や去年のアジア大会を制した中国の18歳、「671」(シックス・セブン・ワン)といった勢いのある若手が日本勢の強力なライバルになることが予想されます。
【女子】▽8月9日(金)23:00 予選リーグ▽8月10日(土)3:00 準々決勝3:45 準決勝4:15 3位決定戦・決勝
【男子】▽8月10日(土)23:00 予選リーグ▽8月11日(日)3:00 準々決勝3:45 準決勝4:15 3位決定戦・決勝
パリオリンピックの唯一の新競技となるブレイキンはパリ大会ではスケートボードなどほかのアーバンスポーツとともにパリ中心部の観光名所、コンコルド広場で行われます。ブレイキンのオリンピック初代王者をかけた戦いに注目が集まるとともに、どれだけその魅力を世界中にアピールできるかも大きな見どころになりそうです。
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