■パリオリンピック™ レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級 決勝(6日、シャンドマルス・アリーナ ) 

レスリングの男子グレコローマンスタイル60キロ級の決勝が行われ、文田健一郎(28、ミキハウス)が曹利国(25、中国)に勝利し、金メダルを獲得。グレコローマンスタイルでは1984年ロサンゼルス五輪52キロ級の宮原厚次以来となる金メダルとなった。また、レスリングの日本男子は1952年ヘルシンキ五輪から不参加の80年モスクワ五輪を除き、17大会連続のメダル獲得となった。

準決勝では世界王者のZ.シャルシェンベコフ(24、キルギス)を4-3で破り、決勝進出を決めて文田は「3年ぶりの思いを全部ぶつけたい」と語った。

3年前のリベンジを晴らす大一番、文田は胸に手を当てて大きな声を出して入場。一礼してマットに立った。開始からパワー勝負で文田は負けず、相手の消極性で1点を奪い、相手が腹ばいになって攻められる“パーテールポジション”からローリングで2点を奪い、3-0とリードした。

第2ピリオド、開始50秒で文田は消極性を奪われ1点を失ったが、パーテールポジションからはしっかり守り切った。冷静な試合展開で文田は相手の攻撃を防ぎ、最後の猛攻も耐え抜き、曹を4-1で破り、文田は東京五輪のリベンジを果たして金メダルを獲得、グレコローマンスタイルでは1984年ロサンゼルス五輪52キロ級の宮原厚次以来となる金メダルと40年ぶりの快挙となった。

試合後、文田は今の思いを問われて、少し間を空け「一番は3年前の決勝を思い出します」と振りかえり「本当に紆余曲折あって本当にもう経験したことのないような苦しい期間もあったりしてでもそれと同じぐらい楽しいこともあって、トータルしてプラスが上回ってたので、今回優勝できたのかなって思います」と口にした。

さらに「応援してくれている人たちの思いを胸の国旗にしまえて戦えたそれが力になった」と周りに感謝の気持ちも表した。40年ぶりの金メダル獲得には「僕は40年ぶりにすごいことをしたというか、僕の率直な気持ちは40年間勝てなかったのは悔しいなっていう気持ちがすごく大きくて、もう一度40年ぶりに動き出した日本のグレコローマンが、このまま闊歩していけるようなそんなメダルになったらいいなって思います」と力強く語った。

【文田健一郎 パリ五輪成績】※TS(テクニカルスペリオリティ)
1回戦:11-1(TS)K.デ アルマス ロドリゲス(26、キューバ) 
準々決勝:9ー0(TS) M.モフセン ネジャド(25、イラン)
準決勝:4-3 Z.シャルシェンベコフ(24、キルギス)
決勝:4-1 曹利国(25、中国)

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