■パリオリンピック™ レスリング女子53キロ級 決勝(9日、シャンドマルス・アリーナ) 

レスリング女子53キロ級の決勝が行われて、藤波朱理(20、日体大)がL.ジェペス グスマン(23、エクアドル)に勝利し、金メダルを獲得。東京五輪の向田真優に続き、日本勢はこの階級で連覇となった。

1回戦、準々決勝をフォール勝ち、準決勝は4分40秒でテクニカルスペリオリティ勝ちと圧倒的な強さを見せて勝ち上がった。決勝進出を決めた藤波は「必ずオリンピックチャンピオンになりたいと思います」と大一番に気合を入れていた。

決勝の相手は世界ランク1位のジェペス グスマン。藤波はウォーミングアップエリアで座禅を組み試合前に集中力を高めていた。これまで通り入場では観客席に顔を向けうなずきながらマットに向かった。

開始26秒でタックルに行ったが堪えられた。それでも藤波は攻め続けタックルからバックを取り2点を先制。さらに相手の攻撃をかわし、バックを取って2点を追加。相手のタックルも冷静に見切ってバックを奪い、6-0とリードを広げた。

第2ピリオドも藤波は圧倒的な強さを見せつけて10-0のテクニカルスペリオリティ勝ち、藤波は五輪初出場で金メダルを獲得、公式戦連勝記録も137に伸ばした。男子グレコローマンスタイル60キロ級の文田健一郎、男子グレコローマンスタイル77キロ級の日下尚に次いで日本勢は3日連続での金メダル獲得となった。

勝利後は観客とハイタッチ、さらに観戦していた女子76キロ級の鏡優翔に抱きついてた。インタビューでは「もう、最高です!もう、オリンピック最高!レスリング最高!ここまでやってきて良かったです」と喜びを爆発させた。

試合終了後にジェペス グスマンと抱き合ったことについては「グスマン選手の事を毎回、考えて、練習に励んできましたし、本当に自分をふるいたたせてくれる選手の一人だったので、“ありがとう”って気持ちを伝えたかったです」と夢の舞台で戦ったライバルに敬意を表した。


【藤波朱理 パリ五輪成績】※TS(テクニカルスペリオリティ)
1回戦:フォール勝ち D.パリッシュ(27、アメリカ)
準々決勝:フォール勝ち K.バチュヤグ(24、モンゴル)
準決勝:10-0(TS)龐倩玉(27、中国)
決勝:10-0(TS)L.ジェペス グスマン(23、エクアドル)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。