過去には体重超過で失格も「減量」見つめなおし金

リオデジャネイロ大会で銀メダリストになってから8年、樋口選手にとってオリンピックへの道のりは「減量」という自分自身との戦いでもありました。

2016年のリオデジャネイロ大会では初めてのオリンピック出場ながら片足タックルを武器に銀メダルを獲得し、続く東京大会では金メダルが有力視されていました。

しかし、東京大会の代表選考にかかる国際試合でまさかの体重超過。
レスリングでは試合当日の朝の計量に失敗した時点で失格となるため、試合に出場することすらできませんでした。

その後、「もう同じ失敗はしない」と「減量」を見つめ直しました。

樋口選手は57キロ級に出場するために5キロから10キロほどの減量が必要になります。
もともと甘い物が大好きで「勢いに任せていた」とこれまでは大会直前に急激に体重を減らす方法を選んでいましたが、パリ大会に向けては栄養学を学んで自炊をするようになったり、練習の合間に有酸素運動を取り入れて日頃から体重を増加させないように意識したりして段階的に体重を減らすように取り組んできました。

その結果、本番まで1か月を切った中でも樋口選手は「減量も順調で練習量も落とさずにいい状態で来られている。8年前と比べてもかなり成長した状態で臨める」と自信を示していました。

今大会では準決勝を圧倒的な強さで勝ち、決勝進出を決めると、報道陣の問いかけには翌日の決勝に向けて「体重を落としてきます」と足早に会場をあとにしていました。

そして、無事計量を突破して決勝に臨んだ樋口選手はアメリカの選手に競り勝って8年越しとなる悲願の金メダルを獲得しました。

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