■パリオリンピック™ レスリング女子76キロ級 決勝(11日、シャンドマルス・アリーナ )
レスリング女子76キロ級の決勝が行われ、鏡優翔(22、サントリービバレッジソリューション)がK.A.ブレイズ(20、アメリカ)に勝利し、金メダルを獲得。女子最重量級では史上初の金メダルとなった。
準決勝では大きな声を出して入場したが、マットを間違えて通り越してしまうシーンも。笑顔を見せて準決勝の舞台に立つと第1ピリオドで相手にリードを許してしまう。それでもフェイントを入れながら相手を崩すとタックルから得点を重ねて逆転勝ち、決勝に駒を進めた。
準決勝後には「おっちょこちょいなところが世界に丸だしで、それも私らしい」と笑顔を見せた。決勝に向けては「絶対に成し遂げます。絶対金メダルを持ち帰ります」と気合を入れていた。
大一番を前にし、ウォーミングアップには仲の良い女子53キロ級の金メダリスト、藤波朱理(20、日体大)が激励に訪問、言葉を交わして、長い間抱き合った。
入場では満面の笑みでマットに向かった。決勝は第1シードを破って勝ち上がってきた世界ランク23位のブレイズ、鏡は落ち着いて相手の出方を見て、試合の流れをつかんだ。1-0とリードした第1ピリオド残り56秒、相手のタックルを堪えたが、パワーで場外に押し出されて1-1と追いつかれた。
第2ピリオド、残り1分22秒、鏡はタックルから2点を奪い、3-1とリード。鏡は終始、低い姿勢で相手の動きを見て、タックルをかわした。日本がいままで苦戦していた最重量級で最高の試合展開を見せた鏡が金メダルを獲得。女子最重量級では史上初の金メダルとなった。これでレスリング女子は全ての階級でメダルを獲得した。
家族と喜びを分かち合うと、観客席で見守ってくれていた藤波のところに駆け寄り、お互い大号泣で抱き合った。
試合後、鏡は「みんなが涙を流して喜んでくれたのが一番の私の幸せです」と喜びを爆発させた。そして、女子重量級史上初の金メダル獲得には「本当にずっと目指してきた誰も成し遂げたことがないことを、私がこの手でつかんだのは本当に嬉しいですし、いままでやってきた選択の答え合わせが、いまここで出来たかなと思います」と話した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。