難民選手団として初めてとなる銅メダル

紛争や迫害などから逃れるため祖国を離れて難民となった選手たちでつくる難民選手団は、オリンピック・パラリンピックともに2016年のリオデジャネイロ大会で初めて結成されましたが、これまでメダルの獲得はありませんでした。

パリパラリンピックには過去最多となる8人の選手が参加していて、このうち、アフガニスタン出身のフダダディ選手がテコンドーの女子47キロ級に出場しました。

フダダディ選手は、準々決勝でウズベキスタンの選手に敗れ、敗者復活戦に臨みました。

敗者復活戦でフダダディ選手は鋭い蹴りを立て続けに決めるなどして、イスラエルの選手を圧倒し、9対1で快勝すると、拳を突き上げて大きく喜びを表現しました。

3位決定戦は、相手のモロッコの選手が棄権してフダダディ選手が難民選手団として初めてとなる銅メダルを獲得しました。

表彰式でフダダディ選手の名前が呼ばれると、会場のグランパレは大きな歓声に包まれ、フダダディ選手は観客に手を挙げて応援に感謝を示しました。

ザキア・フダダディ「初のメダリストになれてうれしい」

フダダディ選手は「難民のために、そしてアフガニスタンの女性のために頑張って銅メダルを獲得した。私がパラリンピックの歴史の中で、難民選手団として、そしてアフガニスタンの女性として初めてのメダリストになれてうれしい」と笑顔で話していました。

フダダディ選手とは

フダダディ選手は25歳、生まれたときから左腕に障害があります。東京パラリンピックではアフガニスタン代表として出場を予定していましたが、タリバンが権力を掌握し政権が崩壊した影響で一時は出場を断念しました。

その後、アフガニスタンを退避して東京パラリンピックの出場が実現し、アフガニスタンの女性としては2004年のアテネ大会以来、2人目のパラリンピック出場を果たしました。

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