9月7日(土)広島カープ・坂倉将吾 選手の打席(中日戦)
実況 伊東平 アナウンサー
「3ボール1ストライクから第5球を投げました。打ちました。大きな当たりだ。高々と伸びていくぞ。ライトは見送るだけ。(スタンドに)飛び込んでいきました。今シーズン、2けた到達。第10号」
試合終了後
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「ナイスバッティングでした」
広島カープ 坂倉将吾 選手
「ありがとうございます」
天谷宗一郎 さん
「3ボール1ストライク。あそこは狙いにいったんですか?」
坂倉将吾 選手
「いや、ホームランは狙っていなかったんですけど…」
天谷宗一郎 さん
「えっ?」
坂倉将吾 選手
「強く(バットを)振れるところっていう感じで。最近、打球が上がっていなかったので。練習でもきょうはちょっと打球を上げるのを意識して、こすってポップフライでもいいから上げるあげるっていうのを意識してやっていて。きょう、練習はよかったので、ちょっと自信を持って入れたっていうのもありますし、状態が悪いままだったら振ってないかもしれないです」
天谷宗一郎 さん
「見て、なんとか出塁って…?」
坂倉将吾 選手
「…っていう感じだったんですけど、きょうはちょっと振ってみようと。練習がよかったので、振りにいけたっていうのもあると思います」
天谷宗一郎 さん
「けど、後半戦に入ってから状態は絶対上がっていると思うんだけど、現時点でのバッティングの状態と、あとメンタル的な部分の変化は?」
坂倉将吾 選手
「状態は、ピークはちょっと過ぎてしまったというか、落ちぎわぐらいかなっていうふうに…」
7月 .333(48-16) 8月 .368(95-35) 9月 .269(26-7)
「9月に入ってちょっとあんまりいい打席の内容がなかったので。きょう、すごくいい対応ができたので、またこのままいけば、『ふつうに』って言ったらおかしいですけど、精神的にもふつうの状態で打席に迎えると思うので、自分的にマイナスはないかなというふうにとらえています」
◇ ◇ ◇
石田充 アナウンサー
今週の「カーチカチ!テレビ」は週末、撮れたての 坂倉将吾 選手の今の心境。
田村友里 キャスター
すごいタイミングでインタビューでしたね。あのホームランの直後ですから。
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
インタビューの前、「頼む。勝ってくれ。坂倉選手、打ってくれ」って思って…。ヒーローになってホームランでしたから。
石田充 アナウンサー
最高ですよね。その前が4連敗でしたから。インタビューの続きです。
5月11日、不振にあえぐ坂倉は、直近の10試合でわずか打率.088(34-3)という結果に。この日も3打数ノーヒットに終わりました。
その試合後、新井監督は取材で「本人も苦しんでいると思う。リフレッシュしてこいか、逃さんぞという考えの2通りあるが、自分は逃がさんぞと思っている」とコメントしました。
坂倉将吾 選手
「正直、逃がしてくれよと思ったんですけど。逃がしてくれよっていうか、逃げるつもりもなかったですし、ぼくにとって2軍に行くことが逃げることではないと思っているので、1軍で結果が残せないのであれば、2軍に落ちるのはふつうのことってとらえ方なので、1回考えました。『逃がさんぞ』の意味は何なのかっていうのは」
天谷宗一郎 さん
「ぼくらはメディアを見て知ったんだけど、サクは監督に直接、言われているってこと?」
坂倉将吾 選手
「逃がさんぞとは言われたことはないです。バッティングの話をすることはあったんですけど、そういうチーム事情的な話はあんまりしなかったです」
天谷宗一郎 さん
「その逃がさんぞっていう意味を自分で考えた結果、そのときに得たもの。乗り越えているわけじゃない。得たものって何か?」
坂倉将吾 選手
「なんかチームがこういうふうに行っているところで話すことではないのかなと思うんですけど、本当に個人的な問題だったので、ただ自分が苦しかっただけで。もちろん『野球ってこんなに難しかったっけ?』っていう思いもあったし、なんとなく考えて『よし。これ、やろう』って思ったことがゲームでできなかったりとか、これは精神的なものもあるのか、ちょっとそこはまだ解明というか、自分でもはっきりしないところがあるんですけど、やろうとしていたことが、ちょっと自分としては違ったのかなっていう結論ですね、今のところは」
オフシーズンに坂倉は去年までのバッティングの概念を捨てて、一から自身の打撃を構築―。自主トレでは、さっそくその効果が出ていたのですが、シーズンが開幕すると、その歯車がかみ合わなくなってきました。
坂倉将吾 選手
「意識は全然違いますね。やっぱり、こうやって振ろうとしていたのを、ふつうにこういうふうに戻しているので。今、深く(バット)軌道とかは考えないようにしている。そのときは軌道とか、手がここに落ちてきて、こういうふうに終わりたいとか、今となってはすごくバカだなと思いながら…、あったんですけど」
天谷宗一郎 さん
「ピッチャーと勝負しなきゃいけない中で、その前に自分でワンクッション入れてなんかいろいろと考えて…」
坂倉将吾 選手
「そうですね。だから、それはタイミングが取れんわなっていう…。今、思えばの話ですね」
天谷宗一郎 さん
「状態が悪いときを見ていても、トップを決めるのが遅いなと思うし、ファウルも多かったもんね」
坂倉将吾 選手
「マジで前に飛ばないし、まっすぐが本当に『キンッ』って当たるぐらいで絶対、ここに当たらないんですよ。まっすぐ当たらない。空振りするか、ここにちょんって当たってファウルぐらいだったので」
天谷宗一郎 さん
「じゃあ、足の部分とあとは軌道の部分をどういうふうに変えたの? 変えたというか、戻したのに近い?」
坂倉将吾 選手
「あんまり意識せずにふつうにバットは上から降りてくるものだぐらいな感じですね、はい」
リーグ3連覇 そのとき、坂倉将吾は
天谷宗一郎 さん
「2018年は?」
坂倉将吾 選手
「いや、いないです、ぼく。胴上げに入ったこともないです」
天谷宗一郎 さん
「あっ。2016・2017・2018、入ったことない?」
坂倉将吾 選手
「入ったことないです。やりたいんです」
天谷宗一郎 さん
「なるほどね」
坂倉将吾 選手
「で、ファームで優勝したじゃないですか。あのときも、あのときは1軍にいて、ファームの胴上げもしてないんですよ」
2017年9月18日 1軍リーグ優勝
2017年9月21日 プロ初昇格
2017年9月26日 2軍ウエスタン・リーグ優勝
天谷宗一郎 さん
「(笑)なるほど。じゃあ、もう、ことし、チャンスなわけだ」
坂倉将吾 選手
「そうなんです。やりたいし、ビールかけしたいです。ビールかけをして、ハワイに行きたい」
天谷宗一郎 さん
「2016年・2017年・2018年は何年目?」
坂倉将吾 選手
「2016年には入っていない。2017年が1年目で、18年は2年目です」
2016年 ドラフト指名 2017年 1年目
天谷宗一郎 さん
「じゃあ、優勝はチームとしては経験して、それを…」
坂倉将吾 選手
「テレビで見ていた」
天谷宗一郎 さん
「近そうで遠い…」
坂倉将吾 選手
「あんまり実感はないです。優勝していたっていう実感はない」
天谷宗一郎 さん
「今、1つの勝ち負けで大きく順位が変わる。ここ何年かでも4チームが…」
坂倉将吾 選手
「あまりないですね。どっちかっていうと独走でしたよね。2位・3位・4位が “だんご” で、さあ、どうなるかってぐらいの感じだった」
2016年 1位・広島 2位・巨人 17.5差
2017年 1位・広島 2位・阪神 10.0差
2018年 1位・広島 2位・ヤクルト7.0差
天谷宗一郎 さん
やっているほうはしんどいでしょう?
坂倉将吾 選手
「ぼくはあんまり気にならないんですけど」
天谷宗一郎 さん
「どっちかなっていうとマイペースだなっていうイメージはあるんですけど…」
坂倉将吾 選手
「そうですね。気にならない…。なんて言ったらいいんですかね、自分がどうにかして変わることなら、たぶん緊張するんですけど。座席とかは逆に緊張します。だけど、守っていたりとか、自分の手を加えられないところで何が起きても別に気にならない。それで自分が『あの人、エラーしちゃった。自分も…』ってなりたくないので」
天谷宗一郎 さん
「いいところはサバサバしている」
天谷宗一郎 さん
変わらず…
坂倉将吾 選手
「変わらないですね。なんか、しゅんってなることがチーム的にないと思います、あまり。負けた後は、それはもう無口で整理とかしますけど、次の日もみんな、しゅんってなっているかというと、全然そんなことはないです。下を向くことがあまりないというか、本当に勝とう、勝とうっていう雰囲気でできていると思います」
天谷宗一郎 さん
「最後にこれから残り20試合ぐらいかな。坂倉選手の思いを聞かせてもらっていいですか」
坂倉将吾 選手
「いや、もう本当に勝ちたいっていう一心でやっていますし、前半戦、なにもしていないので、後半戦、打っているとはいえど、迷惑をかけてきた度合いをまだ取り返したわけではないので、しっかり個人的には取り返して、それがチームのためになるのであれば、なおさらがんばりたいなと思います」
天谷宗一郎 さん
「了解です。ビールかけ、そしてハワイにぼくも行けるようにがんばります。ありがとうございました」
◇ ◇ ◇
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
たくさん話してくれたんですけども、プロ8年目でおそらく一番大きな壁にぶち当たったと思うんです。それを「ちょっとバカだったな」って笑って振り返ったりとか、結局、4年連続で2けたホームランを打ったりとかって本当に成長しているなって思います。
石田充 アナウンサー
そして、胴上げを2軍でも経験できなかったというわけですから、今シーズン、ぜひ胴上げの輪に加わって、そのあとのビールかけと優勝旅行…
天谷宗一郎 さん
もう勝ちたい一心だって言っていたんですけれども、「ガツガツ」していない。「俺が、俺が…」じゃないらしいんですよ、みんな。なんとか後ろに、なんとかいい形でっていうふうな思いがやっぱり強いと言っていました。
青山高治 キャスター
これがチームとして、下を向かないチームで強さにつながっているんですね。
石田充 アナウンサー
現状、2位のカープなんですけれども番組にメールが来ていまして、「マジックナンバーの最短の点灯条件を教えてください」ってことなんですが、わかりやすい。10日から3連戦で3連勝したら、マジック16がつきます。
青山高治 キャスター
えっ。
田村友里 キャスター
そうなんですか? 巨人に3連勝。行きましょうよ。
石田充 アナウンサー
9月10日っていうとカープにとってみると思い出深い日で、8年前の9月10日は 中﨑翔太 投手が優勝投手になって、新井貴浩 さんが 黒田博樹 さんと涙して、東京ドームで胴上げされた日です。そのときの相手がジャイアンツ。今度、新井さんが指揮官となってジャイアンツ相手にどんな戦いをするのか。勝てば首位浮上の一戦ですけど気になります。10日、RCCテレビで実況生中継です。
(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)
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