来年3月に開催されるセンバツ高校野球大会を目指す上で重要な一戦。高校野球・秋季兵庫県大会の準決勝が9月28日に行われ、神戸学院大附属と東洋大姫路がそれぞれ勝利して、決勝進出を果たしました。

兵庫の高校野球界をリードしてきた強豪校同士の激突 序盤は東洋大姫路がペースを握る

 勝てば近畿大会への出場が決定する準決勝の第2試合では、神戸国際大附属と東洋大姫路が激突しました。両校ともに長年、兵庫県の高校野球界をリードしてきた強豪校です。

 試合は、序盤から先攻の東洋大姫路が押し気味に進めます。2回に桒原大礼選手のタイムリーツーベースで1点を先制すると、守っては、今年の夏の大会でも名門校のエースナンバーを背負った阪下漣投手が好投。神戸国際大附属打線を5回まで2安打に抑えるピッチングで得点を許しません。

阪下投手のリズムの乱れを見逃さなかった神戸国際大附属 一挙4得点

 しかし6回裏、神戸国際大附属がワンチャンスをものにします。阪下投手が、この回先頭の烏山隼颯選手へ投じたボールが抜けてデッドボールとなります。投球リズムが乱れたところをすかさず責め立てます。

 代打の中塩屋健人選手が絶妙のバントで阪下投手のエラーを誘って1塁、2塁とチャンスを広げると、1アウトから福田颯選手が粘ってフォアボールを選び、満塁と絶好のチャンスをつくります。ここで、3番竹田陽翔選手が変化球を上手く拾ってレフト前へ。1対1の同点に追いつきます。さらに2アウトから5番中井優心選手が右中間を深々と破る走者一掃のタイムリースリーベースヒットを放ちました。

 青木尚龍監督が「阪下君は、近畿でも指折りの好投手。打ち崩すのはなかなか難しい。だからこそ、少ないチャンスをモノにするかどうかが勝負だと思っていた」と振り返った神戸国際大附属は、狙いどおりの逆転劇で4対1と3点のリードを奪いました。

阪下投手「野手に感謝したい」 東洋大姫路打線が奮起しすぐさま反撃

 この試合までは、打撃陣の調子が上がらない中、投手陣が踏ん張って勝ち上がってきた東洋大姫路に嫌なムードが漂います。しかし、阪下投手が「きょうは本当に打線に助けてもらった。野手に感謝したい」と語ったように、ここから打線が奮起しました。

 7回表、東洋大姫路はすぐさま反撃します。この回からマウンドに上がった神戸国際大附属の土居誠太投手を攻めて、1アウトから1番渡邊拓雲選手と2番伏見翔一選手の連続スリーベースヒットで1点を返すと、2アウト1塁、3塁のチャンスに、5番木村颯太選手がしぶとくライト前に落として4対3と1点差に迫ります。さらに、6番の高畑知季選手が二遊間へのきわどい当たりを打ち、2塁手が後ろにはじく間に3塁ランナーがホームイン。積極的なバッティングで4対4の同点に追いつきます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。