青木選手は野手では球界最年長の42歳。

プロ野球史上初となる2回のシーズン200本安打を記録するなど首位打者を3回、最多安打を2回獲得し、大リーグでも6年間プレーしてこの試合の前までに歴代5位となる日米通算2728安打を積み重ねてきた球史に残る選手です。

先月引退を発表した青木選手は2日夜、神宮球場での広島戦で現役最後の試合に臨みおよそ3万人のファンが訪れました。

試合前は選手やスタッフたちが青木選手の背番号「23」が入ったおそろいのTシャツを着用して練習を行い記念撮影などを行ったほか、打撃練習の際には、青木選手の歌声がBGMとして流されるなど、終始和やかな雰囲気に包まれました。

試合は青木選手と首脳陣が話し合って決めたという先発メンバーで臨み、青木選手は「1番・センター」で出場し、ともにオフに自主トレを行ってきた村上宗隆選手や長岡秀樹選手、丸山和郁選手が名を連ねました。

青木選手は1回の第1打席はショートゴロに倒れましたが、2回の第2打席に2アウト一塁からレフト前にヒットを打ちました。

この後「青木さんに続きたかった」という長岡選手のタイムリーヒットで先制し、さらにサンタナ選手が3ランホームランを打って青木選手がホームにかえり、球場からは大きな拍手が送られました。

青木選手は第3打席はサードファールフライでしたが6回の第4打席は、ライト線へのツーベースヒットを打ち現役最後の試合は4打数2安打で日米通算安打を2730本まで伸ばしました。

7回途中には、ふだん先発として登板する球界最年長の44歳でともに長年ヤクルトをけん引してきた石川雅規投手がリリーフ登板し、青木選手がセンターからマウンドに向かい、抱擁を交わす姿も見られました。

試合はヤクルトが5対3で勝って引退試合に花を添え、試合後にはセレモニーが行われました。

球場には日本代表でともにプレーしたダルビッシュ投手やイチローさんなどのビデオメッセージが流されたあと青木選手があいさつしました。

青木選手は涙を流しながら「ついにこの瞬間が来てしまいました。気づけばプロに入って21年間夢中になって突っ走ってきました。自分の生き方は間違っていなかったと出会った人たちが教えてくれました。自分が愛したこの球団をよろしくお願いいたします。また会いましょう」とファンに別れを告げました。

そしてチームメートから胴上げされて5回宙に舞い、最後にグランドを1周してファンの大声援に応え21年の現役生活を終えました。

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