日本中央競馬会(JRA)の藤田菜七子(ななこ)騎手(27)=美浦・根本康広厩舎(きゅうしゃ)=が10日に騎手免許取り消し願い(引退届)を提出し、JRAに受理された。引退は11日付。理由は「一身上の都合」という。

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 藤田騎手は2023年4月ごろまで複数回にわたり、通信が禁じられている調整ルーム内でスマートフォンを使用し、外部の3人とLINEでやり取りしていたことが判明。10日にJRAから騎乗停止の処分が発表されていた。

 JRAの説明によると、昨年4月下旬に全騎手への聞き取り調査を実施した際、藤田騎手は調整ルーム内でスマホを使ってサイトの閲覧や検索を行ったことがあると自主的に申告。外部とのやり取りは否定したため、口頭での厳重注意にとどまっていた。

 ところが、今月9日の週刊文春の報道でLINEのやり取りが発覚し、本人もそれを認めた。JRAは、外部とのやり取りがあったことと、昨年の申告が虚偽だったことを重くみて、処分が相当と判断したという。

 藤田騎手はJRA7人目の女性騎手として16年3月にデビューし、女性騎手最多のJRA通算166勝をマーク。19年にはカペラステークス(GⅢ)で日本人女性騎手として初めてJRA重賞制覇を果たすなど、女性ジョッキーの第一人者として活躍していた。

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