来年春に第97回センバツ高校野球大会が行われます。その代表校を選考するうえで重要となるのが秋の近畿大会。その出場権をかけた重要な試合が各地で行われ、近畿大会に出場する16校のうち15校が決まりました。

【京都大会】立命館宇治が優勝!延長タイブレークでサヨナラ勝ち

 3校に出場権が与えられる京都では、今夏の大会で全国制覇の原動力となった西村一毅投手を擁する京都国際が、4回戦で京都外大西に敗れる波乱の展開。その京都外大西を準々決勝で下した立命館宇治が、準決勝でも北稜に7対0とコールド勝ち。決勝では、同じく準決勝で山城に13対3とコールド勝ちを収めた龍谷大平安と対戦しました。

 決勝戦は、立命館宇治・道勇壱心投手、龍谷大平安・山本陽斗投手が一歩も譲らず白熱の投手戦。1対1のまま延長タイブレークに突入します。10回表、龍谷大平安が1点を勝ち越しますが、その裏、立命館宇治はノーアウト満塁から谷口翔海選手のヒットで追いつくと、4番・伊藤央太選手がセンター前へサヨナラタイムリーヒット。15年ぶり4回目の優勝を手にしました。

 公立校同士の対戦となった3位決定戦では北稜が6対2で山城に勝利し、近畿大会への出場権を手にしています。

【和歌山大会】智弁和歌山が優勝!完封リレーで1点を守り切る

 同じく3校に出場権が与えられる和歌山では、去年秋の県大会・準決勝で敗れ秋の近畿大会出場を逃した智弁和歌山が、日高に6対0で快勝し決勝に駒を進めました。

 続く準決勝第2試合では、和歌山東と市和歌山の公立校同士が対戦。5対5の同点で迎えた8回裏、和歌山東が坂井宙翔選手のタイムリーツーベースで勝ち越し、そのまま逃げ切って近畿大会出場を決めました。

 決勝戦では、4回に1点を先制した智弁和歌山が、渡邉颯人投手、宮口龍斗投手の完封リレーで1点を守り切り、2年ぶり18回目の栄冠を手にしました。

 3位決定戦では、接戦の末に敗れた市和歌山が、7対5で日高に競り勝ち、近畿大会出場権を獲得しました。

【兵庫大会】東洋大姫路が優勝!岡田監督就任後初の近畿大会出場へ

 同じく3校に出場権が与えられる兵庫では、準決勝で延長タイブレークの末に神戸国際大付属に競り勝った東洋大姫路が、エース阪下漣投手の力投で神戸学院大付属に7対1と快勝。履正社を日本一に導いた岡田龍生監督が2022年4月に就任してから初めての近畿大会出場を決めるとともに、17年ぶりの秋季兵庫県大会優勝を飾りました。

 近畿大会出場がかかった3位決定戦では、神戸国際大付属と三田学園が激突。複数の投手をつないでくる神戸国際大付属に対して、三田学園は熊野慎投手が1人で投げ抜く展開となりますが、2対1と三田学園が1点リードで迎えた9回表に3点を奪って突き放しました。5対1で強豪に競り勝った三田学園。20年ぶりに近畿大会への出場権を獲得しました。

【滋賀大会】滋賀学園が優勝!9回に一挙6点を奪い快勝

 2校に出場権が与えらえる滋賀では、準決勝が近畿大会出場権をかけた戦いとなりました。

 準決勝では、近年の滋賀県の高校野球をリードしてきた近江と滋賀学園が激突。接戦が予想される中、滋賀学園は3対2と1点リードで迎えた6回、打線が爆発します。この回5点を奪って一気に突き放すと、8回にも小野心太朗選手が走者一掃のタイムリースリーベースを放つなど6点を奪い、14対2と大勝しました。

 準決勝のもう1試合では、滋賀短大付属の桜本拓夢投手が、安定感抜群の投球を見せ、綾羽に6対2と快勝。近畿大会初出場を決めました。

 決勝戦では、終盤に滋賀学園が強さを発揮。両チーム無得点で迎えた7回に1点を先制すると、8回に1点、9回には一挙6点を奪って8対0と完勝。今年の春、夏に続いて、3大会連続で滋賀県大会を制しています。

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