第77回秋季東海地区高校野球大会(東海地区高校野球連盟主催)の準々決勝が20日、静岡市であった。至学館(愛知1位)は、聖隷クリストファー(静岡3位)に2―0で勝ち、準決勝に進出した。中京大中京(愛知2位)は大垣日大(岐阜1位)に延長タイブレークの末、2―3で敗れた。準決勝は26日にあり、至学館は常葉大菊川(静岡1位)と対戦する。
先制決勝打を放った至学館・坂下虎太郎選手(2年)
(至学館2―0聖隷クリストファー)
一回裏、1死二、三塁。先制のチャンスで打席に入った至学館の坂下虎太郎選手(2年)は、狙っていた内角の速球をフルスイングした。会心の当たりではなかったが、打球は遊撃手の頭を越え左前適時打に。敵失も誘って2者が生還し、これが決勝点となった。
前の試合まで、速球に詰まらされることが多かったという。「詰まりだけはないように、前でとらえる」と意識すると、いつもより少しだけ打球が伸びた。
4番に座るが、強打者としてではなく、「4番目の打者」との意識で気負わずに打席に入っている。「前の打者が簡単に終わったら、自分はフルカウントまで持っていく。チームでやるべきことをやって、結果がついてきている」と自信を深めていた。(松本敏博)
バントで明暗 中京大中京タイブレークで敗れる
(大垣日大3―2中京大中京=延長10回タイブレーク)
延長タイブレークの結末は、バントが明暗を分けた。2―2で迎えた十回、大垣日大は犠打とスクイズで着実に1点を加えた。その裏の中京大中京の攻撃。無死一、二塁で田中太のバントは空振り、飛び出した二塁走者が捕手の送球からタッチアウトに。打席の田中太は併殺に倒れ、無得点で試合は終わった。「タイブレークはどっちに転ぶかわからない」と高橋源一郎監督はこぼした。
一回は上位打線がつながり、2点を先制。しかし、その後は相手エースを打ち崩せず、計4安打に抑えられた。三回にはバッテリーエラーなどで、相手に追いつかれた。
今夏、来春の甲子園連続出場は絶望的となった中京大中京。高橋監督は「打撃力、守備、バント、走塁。夏に向けて一つずつ積み重ねるしかない」と話し、来夏を見すえ課題克服を誓っていた。(川西めいこ)
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