春季兵庫県高校野球大会の準々決勝4試合が29日、明石トーカロ球場とウインク球場(姫路市)であった。今春の選抜大会準優勝の報徳学園は、東洋大姫路に1―5で敗れ、大会3連覇を逃した。
東洋大姫路の背番号10の中島賢也投手(3年)は、最速145キロを誇る直球や、多彩な変化球を低めに集めて13三振を奪い、被安打3で完投した。攻撃では、二回に計5安打、打者一巡の猛攻で5点を奪った。
試合後、中島投手は「ベストコンディションで臨んだ。抑えられたのは自信になった」と話した。露本一惺(いっせい)主将(3年)は「ほっとした。次も力を出し切って優勝を目指す」と語った。履正社(大阪)を全国制覇に導き、2022年4月に母校に戻った岡田龍生(たつお)監督は「みんな喜んでくれると思う」と話した。
一方、敗れた報徳学園の大角健二監督は「何も手が出なかった。情けない」と報道陣に話した後、選手たちを集めて「この経験を夏にしっかり生かしていこう」と呼びかけた。
4番打者の西村大和選手(3年)は「もっとみんなで声を出して、低めのボールの対策ができたら、結果は変わったと思う」と話した。選抜大会で好投したが、この日はベンチ入りしなかった今朝丸裕喜投手(3年)も「この悔しさを忘れず、夏につなげていきたい」と話した。(森直由)
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