大相撲の元横綱北の富士で、親方として2横綱を育て、解説者としても人気を博した竹沢勝昭(たけざわ・かつあき)さんが死去したことが20日、わかった。82歳だった。

 北海道旭川市出身。出羽海部屋に入門し、14歳だった1957年初場所で初土俵を踏んだ。64年初場所で新入幕。66年秋場所で大関に昇進した。かちあげからの速攻、力強い投げや外掛けなどに定評があった。その後、元横綱千代の山の九重親方がおこした九重部屋に移籍。70年初場所後に横綱に昇進した。

 奔放な言動から「現代っ子横綱」と呼ばれた。幕内優勝は全勝3度を含む10度。幕内通算592勝294敗62休。殊勲賞2度、敢闘賞1度、技能賞3度を獲得した。

 74年名古屋場所途中で引退し、年寄井筒を襲名。先代の死後の77年に九重部屋を継承。千代の富士、北勝海の両横綱を育てた。千代の富士が引退した翌年の92年に部屋を譲り、年寄陣幕となった。日本相撲協会では審判部長、広報部長を歴任。理事長候補とも言われたが、98年の協会の理事選で高砂一門内の候補者一本化に敗れ、これを機に協会を退職。NHKの相撲解説者となり、率直で辛口の語りで人気を集めた。

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