この調査は、若い時に激しいトレーニングを積んだトップアスリートの体に、その後どのような影響が出るのかを調べようと、1964年の東京オリンピックに出場したアスリートを対象に、日本スポーツ協会などが1968年から4年に1回行っています。

ことしは15回目の調査が都内で今月25日まで6日間行われ、平均年齢82歳余りの男女61人が参加する予定で、21日は体力測定の様子が報道陣に公開されました。

体力測定には9人が参加し、このうち、東京オリンピックのカヌーに出場した本田大三郎さんは最高齢の89歳で、利き手の右手の握力が70代男性の平均を上回る39.4キロを記録しました。

また、バレーボール女子の“東洋の魔女”のメンバーで、金メダルを獲得した79歳の田村洋子さんは、通常、高齢者は1分程度がやっとだという目を開けた状態での片足立ちを2分近く行っていました。

日本スポーツ協会スポーツ医・科学委員会の川原貴委員長によりますと、これまでの調査で参加者は同年代に比べて糖尿病などの生活習慣病にかかる割合が低く、筋力や瞬発力などで高い数値を示しているということで「若い頃の激しい運動は将来的に健康を害するのではないかという心配もあったが、実際にはむしろ健康で若い頃から運動をする重要性を示す結果となっている」と話していました。

日本スポーツ協会などは、今回の調査結果を年度末までに報告書にまとめる予定です。

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