県内各地で今季最低の気温に

 11月も今日で終わり、明日から12月となります。早いもので、今年も残すところわずか1カ月となりました。昼間でも長袖がないと寒く感じるようになりました。皆さん、体調管理にお気を付けください。

肌寒くなり腕組みする人や厚着をする人たちが見られた=28日、那覇市久茂地(喜屋武綾菜撮影)

 28日には、沖縄地方25観測地点のうち23地点で今季最低の気温を記録しました。

 那覇でこんなに寒いと、本島北部はもっと寒いのではないかと想像します。大きな被害をもたらした北部豪雨から3週間。通行止めだった県道14号がようやく通行可能になりました。引き続き被害を受けた地域への支援が急務です。

12月1日の天気は? 交通規制は?

 さあ、あす12月1日は、いよいよNAHAマラソン本番です。NAHAマラソンと言えば、例年暑さとの戦いにもなりますが、天気はどうなるのでしょうか。気象予報士の崎濱綾子さんによると「那覇では当日、おおむね晴れて最高気温は24℃の予想」とのこと。参加するジョガーの皆さん、日差し対策をお忘れなく。

 NAHAマラソンは、沿道の声援、差し入れが名物でもあります。当日は近隣道路の交通規制がありますので、応援に向かう際にはご注意ください。

宿泊税、県民からも徴収するの?

 今週、宿泊税の導入に向けた検討委員会の議論がとりまとめられ、委員から県文化観光スポーツ部長へ提言書が手渡されました。

 2026年度の導入に向けて、一日も早い条例案制定を目指した結果だと思いますが、具体的な使途の議論や誰がどう管理していくかなどの議論が足りず、生煮え感も拭えません。

 通院などで島から島へ行き来する場合を想定し、県民を免除対象に含めるよう求める声もあります。多くの離島を抱える島しょ県として、考えなければいけない課題だと思います。

 導入している全国の自治体を見てみると、課税免除の対象に地域住民を含めているところはありません。ただ、修学旅行生でも課税免除としていない地域はあります。公平性や公益性をどう捉えるか、議論の余地があるのではないかと思います。

 琉球大学の越智正樹教授は以下のように述べて、県民全体で議論を深める重要性を指摘しています。

沖縄県民を宿泊税の課税免除対象に含めないことに、違和感を持つ人は多い。島しょを多く抱える沖縄は移動にそもそも不利益があり、「法の下の平等」が保障された状況ではないからだ。ただ、現時点では総務相の同意を得られないというのも理解できる。他の自治体の事例を基に、修学旅行生の免除は公益にかなうと解釈されてきたが、県民の免除については議論が熟していない。万が一、導入後に訴訟で「違憲無効」となれば多額の返金コストがかかり、それが県税に跳ね返るリスクもある。(全文はこちら)

 県民も観光客も納得のいく形で導入され、沖縄観光の発展につながるよう、引き続き議論の場がもたれることを期待します。

 観光に関連して最後にもう一つ。訪日外国人向けの買い物をサポートするアプリ「Payke(ペイク)」が、今再び注目を集めています。コロナ禍の打撃を乗り越え、急成長するペイクは、今後台湾や韓国での法人設立も見据え準備を進めています。沖縄発の世界に飛び立つスタートアップを特集している「スタートアップ・ノート」もぜひチェックしてみてください。

 それでは、今週はこの辺で。デジタル編集部の川野百合子が担当しました。

沖縄県は、観光客の利便性や満足度の向上、環境保全や住民生活とのバランス確保などを図りながら観光を振興していくため、観光目的税(宿泊税)の導入を目指しています。宿泊税は、県内のホテルや民宿などの宿泊者が対象で、ホテルや民宿を通じて支払うことになり、観光客への理解促進のほか、税を徴収する事業者の理解や協力も欠かせません。ただ、①税の使途②定額か定率か③課税免除の範囲④県と独自に宿泊税を導入する市町村との配分ーなどで沖縄県と宿泊業界側で意見が分かれ、議論となっています。沖縄県は2026年度からの導入開始を目指しています。一方、導入するまでに条例の制定や周知、総務大臣との協議、事業者との実務面での調整などが必要となり、2024年度が議論のヤマ場となる見込みです。

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