今年、26年ぶりの日本一を達成した横浜DeNAベイスターズ・三浦大輔監督(50)。令和初、リーグ3位から史上最大の下克上!チームを頂点に導いたハマの番長流リーダー論とは。

優勝パレードは幸せな時間

Q:変わり羽子板、スタジオにご用意してあります
三浦大輔:

ちょうど、昼間ニュースで見て嬉しかったので、まさか夜、目の前で見られるとは思わなかったですね。

変わり羽子板の三浦大輔監督と喜びの対面

Q:11月30日土曜日の優勝パレードには30万人が集まった
三浦:

最高の景色でしたね。98年もやらせて貰ったのですけど、また監督となってオープンカーでパレードした時に本当にたくさんの方から『ありがとう!』『おめでとう!』と言われて、幸せな時間でしたね。

セットしたら“リーゼント”になってる

Q:ずっとこのリーゼントは貫いている?
三浦:

そうですね、もうプロに入ってからなので19歳の頃から…(映像を観て)だいぶ若いですね。
Q:今日もご自分でセットされて、どれぐらい時間がかかるのか
三浦:

10分ぐらいですね。
Q:生涯“リーゼント”を貫くのか?
三浦:

今の所ずっと続けてます。51歳になりますけど。

三浦監督「セットしたら“リーゼント”になってしまってる」


Q:続ける理由はあるのか
三浦:

まあ、好きだっていうのと、こればかりでセットしたら、この頭になってしまってるという。普段は下ろしてるんですけどね。

極意は「普段からコミュニケーション」

Q:若者に接する時何か意識されていることは?
三浦:

リーダー論という大層なもの僕は持ってないですけど、自然に同じ目線で話している事が多いですかね。普段からコミュニケーションを取って声を掛け、本当に他愛のない話もしますから。野球以外の話で声を掛けたりもしますし。
Q:現役時代は監督、コーチから声を掛けられた事は…
三浦:

なかったからこそ、自分から寄って行こうと思いましたね。
Q:積極的にご自身から?
三浦:

そうです、話しに行きますし、監督室も開けっ放しにしてます。あえて、ドアを開けっ放しですね。
 選手から監督って、なかなか声を掛けづらかったので、フラーっと練習中、横で見に行ったりとか、ピッチャーだけじゃなくて、野手もそうです。専門分野以外の所は任せてますよ。専門のコーチやスタッフがいるので。

下克上を果たしたマネージメントの極意は“普段からコミュニケーション”


Q:打撃や走塁に関しては…
三浦:

分からないです。でも、「こうして欲しい」という事は伝えて、あとはコーチにほぼ任せています。
Q:具体的な声の掛け方は?
三浦:

「今日、よかったな」とか「最近調子いいな」とか、普段からのコミュニケーションじゃないですけど、世間話ぐらいの感じで“常に”話しをします。
 後は苦しんでいる選手には話するタイミングですよね。コーチがいますから、担当コーチに話をして貰ったりとか、時には担当コーチから『一言、監督から声をかけてあげてください』とコーチから言われて、「じゃあ俺行くわ」って話したりします。
 普段からコミュニケーション。コーチ&監督、コーチ&選手&監督とか、スタッフもそうですけど話をするようにしています。

選手の意見を聞きながらやってます

Q:時間の使い方は意識されているのかと
三浦:

練習時間の使い方ですとか、こういう風にした方がいいとかというのも、選手の意見を聞いてから、「じゃあこういうふうにしようか」とか、外でやろうか、夏場どんどん暑くなってるから中でやろうかとか、選手の意見を聞きながらやってますね。
 時間、タイムマネージメントをすごい意識してますね。この時間内で終わらす様に、というのは意識してますけどね。
Q:ダラダラやらない?
三浦:

本気の相談等、時には長くなる事もあるのですけど、その後のスケジュールが全部また狂って行くのでそこは気をつけてます。

“オフェンスチーフ“と“ディフェンスチーフ”を配置

Q:『餅は餅屋』というのが理想のマネージメント像なのか?
三浦:

分からない事は聞けばいいですし、やはり、分からない事を言っても説得力がないと思うのですよね。バッティングの事は全然分からないですよ、どうやって打てばいいとか。
 ピッチャー目線で調子がいい、悪いとかは、何となく分かりますけど、専門にはその専門のコーチがいるわけですから。
Q:最後に選手を一つにまとめるには何が必要なのか?
三浦:

コミュニケーションですよね。何のためにというと…自分のためにも、結果、チームのためにもなりますし、チームの中で何を任されているのか、自分の役割はなんなのかという事はコーチの方からいろいろやって貰っていますし、今年からオフェンスチーフ、ディフェンスチーフ、ベンチの中でもしっかり役割を分けて、組織としてそういう形でやってきました。
Q:コーチ陣とのコミュニケーションも大切になる
三浦:

任せていますけど、確認をさせたりとか、ミーティングをして振り返りの事を話をしたりはしてます。

普段からコミュニケーションを取っているからこそ

Q:チームをまとめる難しさはあったか
三浦:

最初からいきなりすぐ出来たわけでなく、球団として組織としてこういうやり方にするとなった所で、みんなが理解して少しずつ慣れてきて一つになれたのかなと思いますけ。

ハマの番長流のマネージメント論に生放送で迫った


Q:リーダーとしてブレなかったですね。
三浦:

俺の考えをバっと押し付けることはしなかったですね。しなかったというか、みんなと話をしながらでした。日本シリーズでも連敗したが、選手自ら集まって話をして、というのがすごく嬉しかったです。選手が自発的に出来た事というのがすごくいい事で大事かなと。
 それは普段から、みんな、選手同士でもコミュニケーションを取っているからこそ出来たのかなと、思うんですね。選手達が考えてやれるようになってきたのかなと…特にポストシーズンでは特に強かったのかなと思います。

任せたからには“信頼する”

Q:シーズン中、これだけは大事にしてきた所は
三浦:

信頼する事ですね。任せたからには、任せようと。言いたくはなると思うけど、結果が出るまではと。僕はあとは確認ぐらいですね。コーチに確認しながらやっていました。
Q:今シーズン9連敗も…任せたのでこらえたのか?
三浦:

任せるまでは、プランとか事前ミーティングとか、よくコーチと話しましたし、そこはこれで行こうって決めたら、もう全員がそのプランの通り行って…もちろんプラン通りに行かない事はいっぱいあるのですが…でも、成功してきたのだから、悪くなる程、変えたくなるのですけど、そこを変えずに…イヤ、よかった時はこれで行ったのだから、もう少し、いろんな案を出しながらやっていこうよっていう話はしました。成功体験を大切に大切に積み重ねてと。

もっともっと進化していかないと

Q:来シーズンはリーダーとしてどんなチーム作りを
三浦:

今年、確かに日本一になりましたけど,やはりリーグ優勝してからもう一度日本一という所でポストシーズン出来た事は間違いなく、選手達も力があるわけですから、それを1年間、どういう風に使ってリーグ優勝していくという事は全員が思っている事なので、まだ今年で完成したわけではなく、まだまだ未完成なのでもっともっと進化していかないと、いけないと思っています。

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