東京 江東区の有明コロシアムで行われたチャリティーイベントは錦織圭選手の呼びかけで2011年に始まり、ことしの収益金の一部は日本テニス協会が行う能登半島地震の復興支援事業に寄付されます。
会場にはおよそ1万人のファンが集まり、車いすテニス、男子シングルスの試合では、パリパラリンピック金メダルの小田選手と、パラリンピックと四大大会をすべて制覇する「生涯ゴールデンスラム」を達成し、去年1月に現役を引退した国枝さんが対戦しました。
試合は1セットのみで行われ、この日に向けて2か月間練習を積んできたという国枝さんが、現役時代さながらの力強いバックハンドや正確なサーブなどでポイントを重ねて主導権を握り、第6ゲームを終えた時点でゲームカウント5ー1と、勝利まであと1ゲームとしました。
対する小田選手は第7ゲーム、強烈なフォアハンドでリターンエースを奪うなど初めてブレークに成功し、続く第8ゲームもキープしましたが、第9ゲームをとった国枝さんがゲームカウント6ー3で勝って先輩の貫禄を示しました。
イベントではダブルスの試合も行われ、国枝さんが錦織選手とペアを組んだほか、パリパラリンピックの車いすテニス、女子シングルスとダブルスで金メダルを獲得した上地結衣選手はダニエル太郎選手とペアを組んで息のあったコンビネーションを披露し、会場からは大きな拍手が送られていました。
小田凱人選手「勝ちたかったが 試合をしたことに意味」
小田凱人選手は国枝慎吾さんとの試合について「勝負なのでもちろん勝ちたかったが、試合をしたことに意味があると思う」と話していました。
そのうえで、「小学生ぐらいからパリパラリンピックがある2024年に活躍したいと思っていて、それをかなえられた。来年はことしを上回る活躍をしたい」とさらなる飛躍を誓っていました。
小田選手に勝利した国枝さんは「パリであれだけの活躍をしたので、どういうボールを打つのかが一番楽しみだった。自分が臆してしまうと試合にならないと思ったので、きょうは勝ちにいった」と話していました。
また、イベントの開催を呼びかけた錦織圭選手は「選手たちは忙しい中、それぞれ思いを持って来てくれていると思うので、ありがたい。災害が増えてきているので、助け合えたらいいと思う」と話していました。
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