フェンシング男子フルーレの高円宮杯ワールドカップは、群馬県高崎市で3日間の日程で開かれ、大会最終日の8日は、団体が行われました。
日本は、ことしのパリオリンピックで、この種目で初の金メダルを獲得し、現在、団体の世界ランキングは2位です。
試合には、キャプテンの松山恭助選手、飯村一輝選手、敷根崇裕選手、そして、リザーブの永野雄大選手のパリ大会と同じ4人のメンバーで臨みました。
団体は、1チーム3人ずつが総当たりで、合わせて9試合を戦い、合計のポイントが多かったチームか、先に45ポイントを取ったチームが勝ちとなります。
日本は、最初の2回戦でスペインに、準々決勝でカナダに勝って、準決勝で世界ランキング3位のアメリカと対戦しました。
序盤からアメリカにリードを許すなか、20対25で迎えた第6試合で、松山選手が持ち味の固い防御から鋭い突きにつなげる攻撃で、6連続ポイントを奪うなどして1点差まで迫りました。
しかし、その後は互いに点を取り合う展開となって、逆転することはできず、41対45で敗れました。
3位決定戦は、パリオリンピック銅メダルのフランスとの対戦となり、この試合も、序盤から追う展開となった日本は、リザーブの永野選手を投入して打開を図ったものの、流れは変えられず、33対45で敗れて4位に終わりました。
日本は、この種目、11月に行われた今シーズンのワールドカップ初戦の4位に続いて表彰台を逃し、課題を残す結果となりました。
優勝は、アメリカとの決勝を制したイタリアでした。
キャプテンの松山選手「世界は甘くないと痛感」
キャプテンの松山恭助選手は「アメリカとの準決勝では、緩急をつけた攻撃がうまくいって、自分の距離でアクションを仕掛けられたが、準備不足が要所で露呈してしまった」と反省を口にしました。
そのうえで、「やはり世界は甘くないなと痛感した。オリンピックで勝って、前よりは楽な気持ちで試合に臨めるかなと思ったが、結局は、過去の栄光なので、日々の積み重ねをしっかりやっていかなければいけない。その先にロサンゼルスオリンピックが見えてくると思うので、目の前の1日を大切にしていきたい」と気持ちを引き締めていました。
飯村選手「もう1回 作り直していきたい」
飯村一輝選手は「自分のイメージどおりにならない試合展開がほとんどだったので、もう1回、作り直していきたい。自分たちのパフォーマンスを最大限発揮できるような準備をしていきたい」と話していました。
敷根選手「準備不足がいちばんの要因」
敷根崇裕選手は「準備不足が、この結果のいちばんの要因だと思う。僕がもう少し点差をつけて次に回せたら勢いが生まれた。まずは、オリンピック後からの練習不足をどうにかしないといけない」と話していました。
永野選手「やらなければいけないことを見つめ直す必要」
また、永野雄大選手は「オリンピックで日本に負けた選手たちは、こつこつ練習して、このワールドカップに臨んできている。その向かってくる選手たちに負けないように、やらなければいけないことを見つめ直して、強くなっていく必要がある」とさらなるレベルアップを誓いました。
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