ロッテは日本時間10日、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(23)について、同システムの申請が完了し、MLBに受理されたと発表した。MLB球団との交渉期間は45日間となり、MLB球団との契約交渉期限は、米国東海岸時間12月10日午前8時(日本時間12月10日22時)から2025年1月24日午前8時(同1月24日22時)までとなる。

日本時間10日から始まるMLBウインターミーティングを前に早くも佐々木の話題があがり、米メディアの記者は「球団のスカウトと話したら、Best fast ball in the world(世界一の速球)と言っていたよ」「30チーム、全チームが欲しがるに決まっているよ」と開催前から注目されている。

佐々木はメジャーの「25歳ルール」というものに当てはまる。これはメジャー球団の“青田買い”を防ぐために制定されたもの。佐々木は25歳以下でNPBでも4年間しかプレーしておらず「25歳ルール」に該当する。

この「25歳ルール」には「国際ボーナスプール」というものが定められ、契約金も制限されている。各球団はその上限に収まるように選手と契約を行う必要。ただし、この「国際ボーナスプール」は全球団同じというわけではなく、総年俸などを加味した上で、その金額が各球団に決定される。

今年度は多くの球団が選手を獲得し、「国際ボーナスプール」を使用、ただこの金額も12月15日にリセットされ、1月15日からは各球団に定められた新シーズンとなる。そうなると各球団は獲得に使える資金(国際ボーナスプール)が500~755万ドル(約7億5000万円-11億3400万円)となる。

ポスティングが受理されて45日間の交渉が始まるが、佐々木は1月15日以降に契約を結べば、最大で約11億円前後の契約金を得る可能性がある。

米メディアは「山本とは状況が違う。お金が最優先ではない」「お金ではなくチームを売り込むことが必要」「ドジャース、パドレスが最も理にかなった移籍先」「東海岸ならメッツが有力だと思う」など各球団幹部のコメントを報道した。

2017年にこのシステムでエンゼルスに移籍した大谷翔平(30)は2017年12月2日にMLBに申請、この時は大谷とMLB球団の交渉期間は特例となっており、通常の30日間よりも短かったが、12月8日にはエンゼルス入団を発表した。

この時の契約金は約2億6千万円(当時のレート)で年俸も最低保証の約6160万円だった。エンゼルスの契約金はこの時の「国際ボーナスプール」上限いっぱいの約2億6千万円、30球団中、3位だった。佐々木は大谷と同様のルートを取るか、交渉期間ギリギリまで粘るのか注目される。

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