春季埼玉県高校野球大会(県高野連主催、朝日新聞社後援)は5日、県営大宮球場で決勝があり、花咲徳栄が20―6で昌平を破って13年ぶり4度目の優勝を果たした。両校は18日から群馬県で開催される関東大会に出場する。

 三回表、花咲徳栄は1点を返された後で迎えた1死満塁のチャンス。9番打者の阿部航大(3年)は5球目の外角直球をたたき、二遊間をゴロで抜く適時中前打を放った。相手の失策なども絡み、2得点。昌平を突き放し、チームを勢いづかせた。

 昨秋からベンチ入りし、岩井隆監督は「上位を打っても大丈夫」と評価する。先発メンバーを任されたこの日は、3安打2打点。長打よりも低い球で守備の間を抜くようなヒットが自分の持ち味と考え、三遊間にゴロを打つ練習や、進塁打を打つ練習を重ねてきた。

 岩井監督からは「メンタルの弱さが課題」と指摘されていたというが、この日はスタンドからの声援が力になった。「自分も夏までメンバー外だったからこそ、あそこにいる仲間の応援に応えたかった」と笑顔を見せた。(山田みう)

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