この大会は、来シーズンから女子のACL=アジアチャンピオンズリーグが始まるのを前に、そのプレ大会として行われていて、10日夜、さいたま市で行われた決勝で、WEリーグのレッズが韓国のインチョンと対戦しました。

レッズは前半13分、相手にゴール近くでボールを奪われると、そのままミドルシュートを決められて先制を許しました。

それでも22分に、日本代表の清家貴子選手が相手ディフェンダーの背後に抜け出して浮き球のパスを受け、右足を振り抜いて同点ゴールを決めました。

清家選手は先月、WEリーグで10試合連続ゴールを決めて、Jリーグも含めた国内プロリーグの記録を更新するなど好調で、この大会でも得点ランキングトップの7得点目となりました。

さらに、4分後にはコーナーキックに島田芽依選手が頭で合わせて勝ち越しました。

レッズは後半も清家選手を中心に攻勢に出て主導権を握り続け、そのまま2対1で勝って優勝しました。

レッズは、現在、WEリーグで首位に立っていて、早ければ12日にもリーグ連覇が決まる見通しで、それに向けて弾みとなるアジアナンバーワンクラブのタイトルとなりました。

決勝ゴールの島田芽依「気を緩めることなくやる」

決勝ゴールを決めた島田芽依選手は「すごくうれしい。先制はされたがピッチの中で落ち着いて声を掛け合えた。ゴールの場面は自分より背の高い選手がマークについていたが、タイミングよく合わせられたのがよかった」と振り返りました。
そして、WEリーグも最終盤となっていることを踏まえ「この大会で優勝できたことはとてもよかったが、リーグ戦に向けてチームとしてしっかり練習で積み上げて気を緩めることなくやっていきたい」と切り替えていました。

大会得点王の清家貴子「最高の雰囲気で本当に幸せ」

同点ゴールを決め、今大会の得点王になった清家貴子選手は、5000人を超える観客が訪れた試合を振り返り「最高の雰囲気の中で戦えて勝つことができて本当に幸せだ。ゴールシーンは相手のディフェンダーの背後にスペースが空くと思っていた。ねらっていたところにいいパスをもらえて、あとは気持ちでシュートを打った」と話しました。
そして、パリオリンピックの代表入りに向けてアピールが続いていることについては「パリのメンバーに選ばれるため、パリで優勝するためには自分自身のレベルアップが一番だと思うので、残りのリーグ戦も気を緩めることなくしっかり準備をしていきたい」と話していました。

日本サッカー協会 宮本会長「女子サッカーの今後につながる」

決勝を視察した日本サッカー協会の宮本恒靖会長は「観客が5000人以上集まり、YouTubeでもたくさんの人が見てくれた中で、期待に応えるような試合内容だったと思う。しっかりと自分たちのやりたいサッカーができていた」とレッズをたたえました。

そのうえで「来シーズン以降、アジアチャンピオンズリーグとしてこの大会のレベルが上がっていくことや、なでしこジャパンがオリンピックで頑張るということを積み重ねることが、2031年の女子のワールドカップ招致を含め、女子サッカーの今後につながっていくと思う」と話しました。

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