コンデンサーに熱をかけた際に漏れてしまう電流を半分程度に抑えた

日本ケミコンは17日、車載向けのコンデンサーを開発したと発表した。従来は基板に部品を接着する際に熱を加えるとコンデンサーの構造上、電流の漏れが発生してしまう。新製品は材料や製造工程を工夫したことで、電流の漏れを従来製品と比較して半分程度に抑えられるという。安全性が向上するとして車載への採用を目指す。

開発したのは導電性高分子アルミ固体電解コンデンサー「PXYシリーズ」で、2024年10月に量産を始める。コンデンサーは電気をためたり放出したりして回路の電気の流れを整える。これまではパソコンなどの民生機器に使われてきたが、電流の漏れを抑えられることで自動車の先進運転支援システムでの使用を想定する。

サンプル価格は1個50円(税抜き)。子会社のケミコン東日本(宮城県大崎市)の宮城工場で月間50万個生産する計画だ。5年後には10倍の同500万個の量産を目指す。

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