ニューヨーク証券取引所などが集まる金融街ウォールストリート=米ニューヨーク市で2022年12月、大久保渉撮影

 17日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が値上がりし、前日比134・21ドル高の4万3・59ドルで取引を終えた。ダウ平均の終値が初めて4万ドルの大台に乗せた。物価上昇(インフレ)再燃への懸念が和らぎ、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が強まった。

 3万9000ドル台後半の小幅な値動きで推移していたが、取引終盤になって買い注文が増え最終的に4万ドルを超えた。前日に取引時間中に初めて4万ドルを突破したが、終値では大台を割り込んでいた。

 ダウ平均の算出が始まったのは1896年5月26日。当初は12銘柄で構成されており、1928年に現在と同じ30銘柄となった。終値が初めて1万ドルを超えたのは99年3月29日で、算出開始から100年以上かかったことになる。

 2万ドルを超えたのは2017年1月25日。前年11月の大統領選に勝利したトランプ氏が政権を発足させた直後のタイミングだった。3万ドル超えは20年11月24日に達成した。新型コロナウイルスのワクチン開発が進み経済回復への期待が強まったことが要因だ。その後、コロナ禍の収束とともに米経済の回復期待からダウ平均の上昇基調が続いていた。【ワシントン大久保渉】

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