三菱商事は日本KFCホールディングスの株式をカーライル・グループに売却する(5月上旬、東京都港区)

米投資ファンドのカーライル・グループは20日、「ケンタッキーフライドチキン」を運営する日本KFCホールディングスを買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)などを通じて約35%の日本KFC株式を持つ三菱商事などから株式を取得し、完全子会社化をめざす。日本KFCはカーライル傘下で店舗網の拡大などを進める。

TOB価格は1株あたり6500円。日本KFC株の20日の終値は5400円で、約20%の上乗せ幅(プレミアム)となる。日本KFCは同日、TOBに賛同し株主に応募を推奨することを表明した。日本KFCは東証スタンダードに上場しており、上場廃止となる見込み。

三菱商事は1970年に当時の米KFC社との合弁で日本KFCを設立。2007年に株式を買い増して6割超を出資する親会社となったが、15年に一部株式を売却し、保有比率は約35%まで下がっていた。資本効率を高めるため保有資産や事業の見直しを進めており、その一環として保有する日本KFC株すべての売却を決めた。

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