日本特殊陶業はベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン（東京・渋谷）と共同で、水素関連事業や循環型社会の実現に取り組むスタートアップの投資ファンドを組成する。運用規模は40億円で、運用期間は10年を想定する。出資先の企業が実証研究を行う施設も愛知県小牧市に開設する。
ファンド名は「Niterra 水素の森ファンド」。資金の大半を日特が拠出する。投資企業の選定と運用はグローバル・ブレインが中心となって担う。
出資先企業の事業化を支援するため、日特の小牧工場（小牧市）に実証研究の専用施設を設ける。敷地面積は5000平方メートルで、水素供給施設などが建てられる見通し。初期投資額は5億円を見込んでおり、11月に竣工する予定だ。
日特の主力であるガソリン車向け点火プラグの需要は、電気自動車（EV）の普及により長期的に縮小する見通し。新たな柱となる製品や事業の開発を急ぐなか、スタートアップ支援を通して脱炭素や水素分野の成長力を高める。
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