欧州エアバスは23日、日本で初の研究開発拠点を設けると発表した。次世代の航空機開発に向けて、新素材や脱炭素技術を研究する。日本に多い電動化や水素などの基礎技術を持つ大学や企業などと連携する。2024年内にも開設するとみられる。
フランス・パリで開催されているテクノロジーのイベント「VIVA(ビバ)テクノロジー」で発表した。拠点は「エアバス・テックハブ・ジャパン」と呼び、東京都港区のエアバス・ジャパンと同じ場所に開く。
新素材の分野では、現在使われている炭素繊維にかわる材料や、炭素繊維複合材のリサイクルを研究する。脱炭素技術では水素を動力に生かす研究をする。製造などの自動化技術にも取り組む。
エアバスは24年から世界で研究開発拠点の設立を始め、日本はシンガポールとオランダに続く3カ所目。日本では企業や大学、スタートアップ、政府などと協力を模索する。
日本では三菱重工業が開発してきた三菱スペースジェット(MSJ)が失敗したが、3月に経済産業省が再び国内で航空機開発を進める考えを示した。4月には米ボーイングも名古屋市に研究開発拠点を開くなど、航空機開発に関連する動きが相次ぐ。
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