日本百貨店協会(東京・中央)が24日発表した4月の百貨店の免税売上高は、既存店ベースで前年同月比2.8倍の599億円だった。14年10月に現行の統計が始まって以来の最高額を2カ月連続で更新した。国内客も含めた売上高全体は8.9%増の4441億円。ラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾といった高額品の人気が続いており、26カ月連続でプラスとなった。
免税売上高はこれまでの最高額だった3月(495億円)を超えた。新型コロナウイルス禍前の19年4月比でも74.4%増えた。円安の追い風に加えて花見目当ての訪日客が増えたことが百貨店への来店にもつながり、購買客数は初めて50万人を超えた。
西阪義晴専務理事は「インバウンド(訪日外国人)の客数が伸び客単価も上がっている」と話す。特に購買額が高い傾向にある中国人客の伸びが顕著だったという。
売上高全体も19年同月比で2%増えた。商品別ではラグジュアリーブランドを含む身のまわり品が前年同月比で23.3%増。31カ月連続の増収となった。4月後半は気温の上昇を受けてカーディガンなど初夏向けの商品が伸び、衣料品は6.4%増となった。
5月1〜16日の主要百貨店の売上高は前年同期比で約22%増となった。ゴールデンウイーク(GW)も客足が好調だった。
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