アイシンは27日、自動車部品のエクセディとの資本業務提携を解消すると発表した。アイシングループはエクセディの発行済み株式の34.5%に当たる1623万400株を保有しているが、今後全てを売却する。売却で得た資金は、電気自動車(EV)関連製品などの開発や株主還元に振り向ける。
アイシンは2001年にエクセディと資本・業務提携し、同社を持ち分法適用会社にした。エクセディはオートマチックトランスミッション(AT)部品などを手掛けており、部品を共同開発したり、一部業務を委託したりしてきた。
アイシンは24日、三菱電機とEVなどの電動車の部品を製造・販売する共同出資会社を設立することで基本合意したと発表するなど、EVシフトを鮮明にしている。
世界的なEVシフトに伴い、今後はATの需要が縮小するとみられている。エクセディの24年3月期の連結業績(国際会計基準)は、売上高にあたる売上収益が前の期比8%増の3083億円、最終損益は100億円の赤字(前の期は45億円の黒字)だった。主力のAT販売が振るわず、約322億円の減損損失を計上したことが響いた。
エクセディは27日、アイシンによる株式売却の方針を受け、最大150億円の自社株買いを実施すると発表した。発行済み株式総数(自己株式を除く)の17%にあたる800万株を上限に市場から買い付け、株式需給への影響を緩和する。取得期間は29日から25年5月28日まで。
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