名古屋大学発スタートアップのCraif(クライフ、東京・文京)は15日、尿検査でがんに罹患(りかん)している可能性を判定できるキットを発売したと発表した。詳細に検査できる従来製品と異なり、がんの種類は特定できないが、安価な簡易版で利用者の裾野を広げたい考えだ。
製品名は「マイシグナル・ライト」で価格は1万9800円。がんの増殖に関わるマイクロRNA(リボ核酸)を尿中から検出し、それぞれのがんの有無を検知できる既存製品「マイシグナル・スキャン」(6万9300円)に比べて価格を抑えた。
判定の対象となるのは食道がんや肺がん、胃がん、膵臓(すいぞう)がん、大腸がん、乳がん、卵巣がんの7種類。尿中に含まれるがんの代謝物の有無から、がんの可能性を3段階で示す。8割の精度で検知できるという。自宅で尿を採取し専用の容器に入れて郵送すると、約30日で結果が届く。
疑いがある人にはより細かく検査できる同社の別の製品や病院でのがん検査を促す。クライフの小野瀬隆一最高経営責任者(CEO)は、「定期的に検査を受けてもらい、早期の発見や治療につなげてほしい」と期待した。
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