神奈川県小田原市に建設する新工場の完成イメージ

明治ホールディングス(HD)傘下のMeiji Seikaファルマ(東京・中央)は15日、新型コロナウイルスのワクチン工場を神奈川県小田原市に建設すると発表した。メッセンジャーRNA(mRNA)技術を使ったワクチンを製造する。同社は福島県南相馬市にも製造施設を持ち、小田原の工場が完成すれば2拠点体制でワクチンを供給することになる。

同社のmRNAワクチンは米バイオ企業アークトゥルス・セラピューティクスが開発したワクチンで、国内では2023年11月に「コスタイベ」の名称で製造販売承認を取得した。投与後に体内でmRNAを自己複製する「レプリコンワクチン」と呼ばれるタイプで、Meiji Seikaファルマが日本での製造・販売権を取得している。

小田原の工場は2028年の稼働を見込んでいる。製剤棟は地上3階建て、建築面積は約3700平方メートル。ワクチン生産体制の強化を支援する経済産業省の事業費補助を利用する。将来パンデミック(世界的な大流行)が起きた際には日本国民が必要とするワクチンを供給する拠点として機能することを見込む。

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