ワタミは4年ぶりに中国本土へ再進出した(広東省深圳市に開業した『鳥メロ』)

ワタミは27日、居酒屋店「三代目鳥メロ」を中国南部の広東省深圳市に直営で出店したと発表した。同社は新型コロナウイルスの感染拡大で2020年に中国本土から撤退しており、今回4年ぶりの再進出となる。8月には上海市でも直営店の出店を予定する。今後はフランチャイズチェーン(FC)での展開も視野に入れる。

再進出の1号店となる「三代目鳥メロ南湖時代店」は、中国産のブランド鶏を使った焼き鳥や串揚げのほか、すき焼きやすしといった日本食も提供する。客単価は130元(約2800円)を見込み、現地でも値ごろ感ある価格設定とした。

ワタミは05年、中国本土に「居酒屋 和民」1号店を出店し店舗網を拡大した。14年には42店舗を展開していたが、その後不採算店の整理を進めた。コロナ禍で20年2月、直営全7店の閉鎖を決めて中国本土から撤退していた。

中国では足元、消費先行きに不安感も出ている。ただ外食も値ごろ感のあるメニューは人気だ。潜在市場は大きくコロナ禍も経たことで中国本土での再成長が見込めると判断した。

ワタミは海外展開を加速している。香港やフィリピンなど8の国と地域で約60店舗を展開しているほか、4月までにシンガポールで外食向けの食品加工を手掛ける会社や米国のすし卸を買収した。アジアや米国での外食事業拡大を急いでいる。

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