静岡県が産業用地確保へ県内市町やゼネコンなどの関係者と開いた「開発用地ピッチ」(29日、静岡市)

静岡県は29日、県内での産業用地確保に向けて市町の課題解決を後押しする「開発用地ピッチ」を静岡市内で開いた。開発アドバイス企業としてフジタや木内建設、ヨシコンなどゼネコン・デベロッパー5社が会場に集まり、オンラインでは約40社・市町が参加した。牧之原市や森町が開発候補地を紹介し、企業側と意見を交わした。

3月に県庁内で立ち上げた企業立地推進会議の取り組みの一環。産業用地は製造業の国内回帰傾向などで不足しており、県内で開発が進めば企業誘致への競争力が高まる。一方、県内の市町側は売れ残りへの懸念のほか、造成に伴う残土処分などの課題もあり、新たな用地開発の壁となっていた。

市町側からは山林開発や長期間に及ぶ開発へのニーズ、行政境をまたぐ開発の課題などについて相談があった。意見交換のなかで大和ハウス工業は「一番大きいのは事業費と開発のスケジュール感。完成風景が出てきて初めて企業のニーズが出てくるのでそれまでの期間とコストをどう考えるかがポイント」と述べた。

県企業局は「規制や災害リスクにより候補地探索が難しくなっている」とし、開発件数の多かった内陸部だけでなく沿岸部での可能性も探る。

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