電子情報技術産業協会(JEITA)は31日、2023年3月の日本メーカーの電子部品出荷額が前年同月比で0.8%増となる3657億円だったと発表した。プラスに転じるのは2カ月ぶり。中国などでスマートフォンの新モデルが発売され、対応する部品の生産が始まったことが底支えした。中国向けは5カ月連続でプラスだった。
品目別では電圧を制御するインダクターが12%増の302億円だった。電気をためたり放出したりして回路の電気の流れを整えるコンデンサーは6%増の1238億円。温度や圧力を検知し電気信号などに変換するセンサーは212億円と3%増えた。接続部品のコネクターは508億円と4%減少した。
地域別でみると、中国が16%増の1234億円。スマートフォン向け出荷が増えた。日本と米国、欧州はともに減った。電気自動車(EV)の需要が伸び悩んでいることが要因の一つとみられる。
同日発表された23年度の電子部品出荷額は1%減の4兆3814億円だった。中国の景気停滞やスマホの買い替え期間が延びていることが響いた。企業の設備投資も減り、産業機器も落ち込んでいることも影響した。
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