栗田工業の使用済み紙おむつ分別処理装置「クリタサムズシステム」

栗田工業は5日、三井住友ファイナンス&リース(FL)と業務協定を結んだと発表した。栗田工業が販売する使用済み紙おむつ分別処理装置を三井住友FLグループが購入し、廃棄物処理業者や地方自治体にリースする。初期投資を抑えた形での普及拡大を狙う。

栗田工業が2023年に発売した紙おむつ処理装置「クリタサムズシステム」は、従来焼却処分されていた使用済み紙おむつを殺菌・洗浄・分解し、ビニール袋などのプラスチック類とパルプ類を含む処理水へと分別する。廃棄物量の削減や焼却によるエネルギー消費量の低減、二酸化炭素(CO2)排出量の削減が見込めるという。

従来は事業者などに直接販売していた。今回、三井住友FLと子会社のSMFL みらいパートナーズ(東京・千代田)と提携することで、初期投資の費用を格段に抑えたリース形式を提案できるようになる。小規模な事業者への導入を促す。

使用済み紙おむつは主に一般廃棄物として廃棄物処理業者などの焼却施設で処分される。今後、高齢社会の進行などで廃棄量の増加が予測される。栗田工業は鎌倉市や浜松市など自治体と連携した実証実験などで導入効果を検証している。27年度までに売上高を数十億円規模にまで伸ばす目標を掲げている。

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