日立は送配電網の関連機器で世界大手になった

日立製作所子会社の日立エナジーは7日、2027年までに送配電機器の増産に45億ドル(約7000億円)を投資すると発表した。スウェーデンに研究開発センターと工場を新設するほか、インドの拠点拡充などに充てる。世界的に送配電網の整備が進んでおり、機器類の需要増に対応する。

すでに発表済みの15億ドルを加えて4年間で計60億ドルの投資は、21〜23年の3年間に比べて2倍以上の水準という。日立エナジーの受注残は20年と比べて3倍以上の300億ドル超に膨らんでいる。電圧を調整する変圧器や、電流を遮断する開閉装置など変電設備の機器類の受注増に対応する。

スウェーデンとインドの拠点拡充によって新たに3500人以上を採用する計画も明らかにした。

日立エナジーは20年にスイス重電大手ABBから買収した送配電網部門だ。人工知能(AI)普及によるデータセンターの建設ラッシュなど電力需要の高まりと、再生可能エネルギー発電設備の増設のために送配電網の整備が進んでいる。そのため同分野で世界大手の日立に受注が舞い込む構図だ。

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