健康寿命が延び、シニアが活躍する場面が増えています。企業は役職定年を廃止したり、再雇用の上限年齢を引き上げたりして長く働く環境を整備しています。再雇用したシニアに現役並みの給与を出す企業も増えてきました。長い会社人生のために参考になる記事を集めました。(内容や肩書などは掲載当時のものです)

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再雇用でも給与を維持

大阪ガスは2025年度から役職定年を廃止する方針です。役職定年制度はもともと、世代交代を促して賃金を抑えることを念頭に広がりました。ところが人口構成が変わり、人手不足も深刻になる中で企業は対応を変えています。

大阪ガスの藤原正隆社長は23年12月の日本経済新聞のインタビューで「スキルもノウハウも高く元気な50代の社員は多い。(人材確保は)中途採用などで全てはまかない切れず、シニア層の活躍で乗り越えていく必要がある」と語っていました。

再雇用になると給料が半減してやる気をそぐ。こんな状況を変えようとする取り組みも広がります。ニトリは7月から、再雇用の上限年齢を70歳に引き上げます。基本給や一部手当を維持し、定年前の9割の給与水準を維持するようにします。

  • ・大阪ガス、役職定年廃止へ 2025年度に
  • ・リゾートバイト、50代以上が戦力に 定年や子育て卒業で
  • ・「60歳給与半減」見直し戦力離脱防ぐ 定年延長も相次ぐ
  • ・ニトリHD、70歳まで再雇用延長 報酬水準は現役の9割に
  • ・NEC、さらば役職定年 50代後半「消化試合」にしない

リスキリングの支援が充実

何かを学ぶことに遅すぎることはありません。新たなスキルは、会社にとどまっても転職しても役に立つはずです。

なかなか一歩を踏み出せない、という人も少なくないかもしれませんが、リスキリング(学び直し)の公的支援は充実してきています。厚生労働省の教育訓練給付は10月から受講費用の補助率が高まります。東京都もデジタル技術の国家資格の取得を後押しするなどしています。

  • ・リスキリング、広がる公的支援 10月給付拡充・転職特化
  • ・リスキリング、どう進める? キャリア考え制度利用を
  • ・部長職外れても、リスキリングで道 58歳で憧れの職場へ
  • ・78歳で博士の学位取得も 定年後の進路「大学院」拡大
  • ・「リスキリングはこれからの生存戦略」有識者会議提言

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