トヨタ自動車の系列販売会社で整備や修理費の過大請求が相次いでいる問題で、不適切な請求は全国11の販売会社で少なくとも合計1万6千件にのぼることがわかった。斉藤鉄夫・国土交通相は14日の閣議後会見で「国土交通省としても把握している。このような過大請求は自動車ユーザーの信頼を損なうものであり、遺憾」と述べた。

 各販売会社の発表によると、札幌トヨタ自動車では、過去10年間に13店舗で不適切な請求があった。リース会社4社に対して、整備しなかった作業工賃や交換しなかった部品代を請求するなど7578件の過剰な請求をしていたという。背景に「売り上げ目標必達という強いプレッシャーがあった」という。

 ほかにもネッツトヨタ茨城で2699件、ネッツトヨタ千葉で1687件、札幌トヨペットで1417件、沖縄トヨタ自動車で1290件などが公表されている。各社で、対象のユーザーや取引先に対して返金の手続きをしているという。(角詠之)

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