財務省が17日に発表した2023年度の貿易統計(速報)は、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支はマイナス5兆8919億円だった。貿易赤字は3年連続。ただ赤字幅は過去最大だった昨年度のマイナス22兆579億円からおよそ4分の1に縮小した。資源高が一服して輸入額が減った一方、米国向けの自動車輸出が回復するなどし、輸出額が初めて100兆円を超えて過去最大となった。

 輸入額は前年度比10.3%減の108兆7901億円で、3年ぶりの減少。石炭が40.8%減、原油が18.4%減など資源価格の下落でエネルギー関連が減少した。

 一方、輸出額は前年度比3.7%増の102兆8983億円で3年連続の増加だった。自動車が前年度比30.2%増加し、輸出額の伸びを牽引(けんいん)した。

 同時に発表された24年3月分では、輸入額は前年同月比4.9%減の9兆1031億円、輸出額は同7.3%増の9兆4696億円。貿易収支は3665億円で、3カ月ぶりの黒字だった。(岡林佐和)

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