植田和男日銀総裁は18日の参院財政金融委員会で、次回7月の金融政策決定会合での追加利上げの可能性について「入手する経済・物価・金融情勢のデータ次第だが、場合によっては十分にあり得る」と述べた。国債買い入れ減額の具体策決定と利上げを、同時に実施することも排除しない考えを示した。立憲民主党の柴慎一氏への答弁。
植田氏は「国債の買い入れ減額と政策金利の引き上げは別のものと考えている」と強調した。次回会合では、現在「月間6兆円程度」で続けている国債買い入れについて、今後1~2年程度の減額計画を決定する方針。植田氏は「どれくらい減額するのか、さらに具体的な手法について公表したい」と説明した。
追加利上げの判断については、植田氏は「(一時的な要因を除いた)基調的な物価上昇率がしっかりと高まっていくのか、もう少し点検する必要がある」と指摘。2%物価上昇目標の持続的・安定的な実現に向け「要所要所で、ある程度確認ができ、確信の度合いが上がったところで、短期金利の水準を引き上げる」と述べた。
植田和男日銀総裁=14日、東京都中央区
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。