LINEヤフーが18日に開いた定時株主総会で、出沢剛社長は2023年11月に発覚した情報漏洩問題について「ご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」と謝罪した。LINEヤフーの株価は24年に入って2割強下落しており、株主からは経営陣を批判する厳しい声が相次いだ。
「難しい局面だがやりきり、企業価値を向上させるのが責務だ」。総会で株主から経営陣の責任について問われた出沢氏はこう強調した。株価の反転に向けて、情報漏洩に関する再発防止策の徹底やヤフーなどの既存事業のテコ入れを進めるとも語った。
LINEヤフーに64.4%を出資する中間持ち株会社には、ソフトバンクと韓国ネット大手ネイバーが折半出資する。総務省は3月にLINEヤフーを行政指導した際、ソフトバンクに資本関係の見直しを口頭で要請した。この見直しについて出沢氏は「検討するように要請しているが、現時点で決まった事実はない」と述べるにとどめた。
総会に出席した70代の男性株主は「株価を上げるには現状の経営陣が交代しないと無理ではないか」と語る。別の70代の男性株主は「ネイバーとの資本関係をどうするかが重要な問題だが、具体的な言及がなかった」と不満をあらわにした。
総会では出沢氏と川辺健太郎会長の再任案などが可決された。所要時間は1時間54分と23年より11分長く、出席株主数はオンラインを含めて646人だった。
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