アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを拠点とするエミレーツ航空は18日、関西国際空港の発着便に1日から導入した「プレミアム・エコノミークラス」の座席の報道陣向け内覧会を開いた。エコノミークラスとビジネスクラスの中間にあたり、多様な座席を提供し、関西を訪れる訪日客の満足度を高める。
ドバイと関空を結ぶ路線で運航を始めたエアバスA380型機の機内を公開した。ファーストクラス14席、ビジネス76席のほかに、プレミアム・エコノミーを56席、エコノミーを338席を備える。従来運航していたボーイング777-300ER型機に比べ、1機あたり130席多く、1日1便の就航で1週間で約900席多く提供できる計算になる。
プレミアムは座席の前後の間隔がエコノミーより広い。1列8席とエコノミーの10席から減らし、席幅にもゆとりを持たせた。シートはクリーム色の革張りで、ビジネスクラスに近い高級感のある印象だ。機内食も季節の食材を生かした料理や高級ワインなど豪華な食事を提供する。
価格は時期によって異なるが、6月のある時点ではエコノミーの1.3倍、ビジネスに比べて2分の1に抑えられている。エミレーツ航空のサティシュ・セティ日本支社長は「乗客の需要は多様化しており、体験の選択肢を増やすことが重要だ」と強調する。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の開催も見据え、観光やビジネスで関西を訪れる人々が増えると見込む。
ロシアのウクライナ侵略でロシア上空を迂回する航路の利用が広がり、欧州などからの乗り継ぎも含め、中東と関空を結ぶ便の発着が増えている。日本では23年12月にドバイと成田空港を結ぶ路線で導入されて以来2例目となるプレミアム座席の導入になる。多様な価格の座席を提供し、ゆったりとした気分を味わいたい顧客の需要を取り込む。
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