DMG森精機は新工場に大型の加工装置を導入した(17日、三重県伊賀市)

DMG森精機は17日、5月に三重県伊賀市で新工場を本格稼働すると発表した。総投資額は55億円で、同社の手掛ける工作機械向けの部品加工を担う。自社開発した大型の加工装置を導入し、複数の工程を集約する。加工時間が3分の1に短縮されるほか、装置の使用面積も55%減るという。

新工場はDMG森精機の最大の生産拠点である伊賀事業所の敷地内で稼働する。延べ床面積は5600平方メートル。工作機械の土台となるベッドや工作機械を構成する柱のコラムなどを加工する。

導入する装置は最大13メートルの鋳物を加工できる。削りや穴を開けるなどの加工に対応する。これまでに2台の導入が完了し、2025年に追加で1台を導入する予定だ。3台の稼働後は年間約1万4000トン分の鋳物を加工できるという。

伊賀事業所にある既存工場では従来、ベッドやコラムを加工する際に合計9台の装置を使用していた。3台で代替できれば省人化にもつながる。DMG森精機の森口一豊常務執行役員は17日、「新工場で生産性向上につなげていきたい」と語った。

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