2カ所の蒸留施設で造ったウイスキーをブレンドした「嘉之助 DOUBLE DISTILLERY」を公開する小正社長㊧(17日、東京都港区)

ウイスキー新興メーカーの小正嘉之助蒸溜所(鹿児島県日置市)は17日、ウイスキーの海外展開を通じて2030年までに24年比5倍の販売数量を目指すと発表した。21年に出資を受けた蒸留酒世界最大手の英ディアジオと協力し、同社の販売ノウハウや販路を生かして米国や欧州に売り込む。

同日、都内で開いたウイスキー新商品の発売イベントで明らかにした。2カ所の蒸留施設で造ったウイスキーをブレンドした9日発売の新製品「嘉之助 DOUBLE DISTILLERY」などを年間を通じて扱う。同商品の希望小売価格は1本700ミリリットル入りで1万4300円。200本限定でウェブでの抽選販売も始めた。

小正嘉之助蒸溜所の親会社である小正醸造は1883年創業の老舗焼酎メーカー。蒸留酒である焼酎の製造技術を生かし、2017年にウイスキーの製造を始めた。原酒やたる詰め後3年未満のニューボーンなど、19年から5年連続で世界の品評会で高評価を受けている。

小正芳嗣社長は「焼酎造りで培ってきた発酵、蒸留、熟成の技術を生かし、世界共通言語の蒸留酒であるウイスキーを造る。それがバックグラウンドである焼酎を支えることにつながる」と話す。

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