百貨店の免税売上高は3カ月連続で最高額となった(東京都千代田区の大丸東京店)

日本百貨店協会(東京・中央)が24日発表した5月の百貨店の免税売上高は、既存店ベースで前年同月比3.3倍の718億円だった。2014年10月に現行の統計が始まって以来の最高額を3カ月連続で更新した。5月初旬に労働節に伴う大型連休があった中国からの来店客が増えた。国内客も含めた売上高全体は14.4%増の4692億円だった。

免税売上高はこれまでの最高額だった4月(599億円)を超えた。新型コロナウイルス禍前の19年5月比でも2.3倍となった。売上高全体に占めるインバウンド(訪日外国人)比率は15.3%まで高まった。購買額が高い傾向にある中国人客の来店が増えたことで客数・売上高ともに伸びた。

国内客を含む売上高全体も前年同月比で27カ月連続の増収となり、19年同月比でも8.9%増えた。引き続きラグジュアリーブランドのバッグや高級時計、美術・宝飾品といった高額品の販売が好調だった。商品別で見てもラグジュアリーブランドを含む身の回り品は35.9%増と伸びが大きかった。

6月1〜16日の主要百貨店の売上高は前年同期比で約19%増となった。今後のインバウンド消費の動向について同協会の西阪義晴専務理事は「各国の長期休暇の事情によっても変動するため月ごとのアップダウンはあると思うが、当面は現在のトレンドが続く」とみる。

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