霧島酒造の芋焼酎。サツマイモの基腐病による原料不足などの影響を受けた

焼酎製造大手の霧島酒造(宮崎県都城市)は25日、スピリッツやビールを除く本格焼酎の2023年度の販売量が前年度比12%減の7万3154キロリットルになったと発表した。主原料のサツマイモが基腐(もとぐされ)病の影響で安定確保できなかったためだが、販売額は525億円と8%減にとどまり、22年9月に16銘柄を2〜11%値上げした効果が表れた形となっている。

基腐病の影響で原料の安定確保が困難になったため、同社では主力の黒霧島と白霧島の2銘柄で紙パックなどの一部商品の販売を休止。さらに飲食店向けの需要が新型コロナウイルス禍前の水準に戻っていないことや、消費者の志向がライトなアルコール飲料にシフトしていることなどの影響も受けた。

この結果、同社の23年度の売上高は前年度比8%減の531億円となった。同社はサツマイモの今後の安定確保に向けて自社の種苗生産センターで、健康な苗の供給を始めている。また現在販売休止中の商品については、8月下旬の販売再開を予定している。

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